帯電繊維からなるフィルターの総称で、静電気力によって粒子を捕集するため、通常のフィルターに比べ、低い圧力損失で高い捕集効率を実現できる。このため、呼吸用マスクや家庭用空気清浄機などに使用されている。静電気力としては、帯電粒子にはクーロン力、無帯電粒子には誘起力が作用する。しかし、繊維の持つ電荷は、粒子(特に油滴など)の堆積によって減衰するため、時間とともに捕集効率が低下することが問題となっている。そのため、初期捕集効率と合わせて、イソプロパノールなどの含浸による帯電中和後の捕集効率も評価されることが多い。
(金沢大学・ 大谷吉生、瀬戸章文) 2022年5月14日更新 ★