消散係数を大気鉛直方向に積分した量を光学的厚さτと呼び
で定義される。第一義的には大気柱(カラム)のエアロゾル濃度にほぼ比例して、エアロゾル放射効果の絶対量を規定する。一般的に、エアロゾル光学的厚さの計測には、次式で示すLambert-Beerの法則に基づいた、サンフォトメーターに代表される太陽直達光の測定により行われる。
ここで、I 0(λ)は波長λの大気上端における太陽光の強度、I(λ)は地上における太陽直達光の強度、mは天頂方向の気柱の長さを1としたときの各太陽天頂角に対する大気路程(air mass)を示す。
参考文献
会田勝、大気と放射過程、東京堂出版、pp. 84-100、1982.
日本エアロゾル学会(編)、エアロゾル用語集、京都大学学術出版会, pp. 98-99, 2004.
(京都大学・矢吹正教) 2016年4月30日 ★