第2話

『授業中に眠たくなるのは換気が足りていないから?』

空気質の評価方法

換気は大事と言われていますが、どれだけ換気をすれば十分と言えるのでしょうか?

室温であれば、28℃など目標となる温度は決められそうですが、換気の場合は何を目安に十分に換気されたか判断すればよいのでしょうか?

二酸化炭素などの物質の濃度でしょうか?

それとも外気を取り込んだ量でざっくりと目安としてしまえばよいのでしょうか?

その答えは、濃度と量の両方です。

第2話のポイント

  1. ほこり、一酸化炭素、二酸化炭素などだけでなく、温湿度や気流にも基準が定められている。

  2. 基準は古く、根拠はあいまい。

  3. それでも基準がないより目安があったほうがましだから、今でもその基準を使っている。

空気質の評価方法

空気の質といっても、何をもって質を測って管理していけばよいのでしょうか?

空気の質として対象とされている物質やその濃度目安は、建築物環境衛生管理基準にまとめられています。

1971年というずいぶん昔にまとめられたもので、いろいろ問題点も分かっていますが、無いよりはましなので今も使われています。

換気がよくできているか、いまいち換気ができていないのか、どのように評価すれば良いのでしょうか?

もちろん、実際に建ててしまった建物であれば、二酸化炭素など特定の物質をターゲットにしてその濃度を測定できます。

ただ、まだ建っていない建物を設計するタイミングや、既に建っている建物の改修設計のタイミングでは、どのように換気を設計すればよいのでしょうか?