機械の力を借りる換気
自然の力は、とても強力で、台風の時は屋根を本当にはがしてしまうこともあります。
自然の力は、あるときもあればない時もあります。
自然の力は、強すぎることもあれば弱すぎることもあります。
自然の力は、欲しい場所で力を貸してくれないこともありますし、欲しくない場所で力を発揮してしまうこともあります。
なので、機械の力を借りることは欠かせません。
機械換気
機械換気には、機械換気を設置する用途により、第1種、第2種、第3種の3種類があります。
機械換気を設置する用途とは、給気なのか、排気なのか、という用途です。
第1種機械換気
第1種機械換気は、給気側にも排気側にもファンを設ける換気方法です。
給気側と排気側を同じように動かせば、室内の圧力は分かりません。
クリーンルームのようにこの部屋を管理した空気で満たしたいときには給気側を強くします。
臭いやガス、有害物質や湿気が発生するような部屋の時には、排気側を強くして管理したルートで汚染空気を換気します。
第2種機械換気
第2種機械換気は、給気側にのみファンをつける換気方法です。
管理した空気を給気側から送り込み、管理した空気でこの部屋を満たしたい場合に、この換気方法を用います。
第3種機械換気
第3種機械換気は、排気側にのみファンをつける換気方法です。
臭いをリビングに漏れ出させたくないトイレは第3種機械換気です。
大量の湿気をリビングに漏れ出させたくないお風呂も第3種機械換気です。
カレーのにおいをリビングに行き渡らせたくないキッチンも第3種機械換気です。
プッシュプル換気
局所的な機械換気の方法として、プッシュプル換気があります。
局所的に見れば第1種機械換気ではありますが、密閉された空間ではないので、簡易な換気方法ではあります。
プッシュプル換気は、その名の通り、プッシュする側とプルする側がある換気方法です。
プッシュする側は給気側のことです。
プルする側は排気側のことです。
広い工場のなかで、一か所だけ溶接したりする場所があると、その場所で発生する熱や臭いを工場中に拡散してしまいそうです。
プッシュ側とプル側の間に局所的に空気の流れを作って、その空気の流れの中で作業することで、熱や臭いが工場中に拡散するのを低減することができます。
工場の中にもう一つ溶接作業用の部屋を作るのに比べると、プッシュプルの方が作業をしやすそうです。