再び・顕熱と潜熱

温度変化に伴う熱が顕熱で、湿度変化に伴う熱が潜熱です。

空気線図にも顕熱と潜熱は示されています。

そてが比エンタルピーです。

再び・顕熱と潜熱

顕熱と潜熱は、空調負荷を考える際に出てきた用語です。

空調設備は、空調負荷を除去することで空気の状態を変えています。

すなわち、空調設備は、初めに空気線図上のある点にあった空気を、別の温度+水の量の状態の空気線図上の点に移動させているとも言えます。

空気線図上での顕熱

顕熱は温度変化に伴う熱です。

空気線図上では、温度変化は水平移動です。

水平移動した分を、エネルギーの指標で評価することができれば、顕熱を把握することができそうです。

そこで登場するのが比エンタルピーです。

その空気が持っているエネルギーの量のことです。

温度30度相対湿度40%の空気が持っていた比エンタルピーはおよそ60kJ/kg(DA)です。

また、温度20度相対湿度70%の空気が持っている比エンタルピーはおよそ40kJ/kg(DA)です。

すなわち、20kJ/kg(DA)の顕熱を除去することができれば、温度30度相対湿度40%の空気を温度20度相対湿度70%の空気にすることができるのです。

空気線図上での潜熱

潜熱は湿度変化に伴う熱です。

空気線図上では、温度変化は鉛直移動です。

鉛直移動した分を、エネルギーの指標で評価することができれば、潜熱を把握することができそうです。

そこで再び登場するのが、顕熱の時にも登場した比エンタルピーです。

温度30度相対湿度40%の空気が持っていた比エンタルピーはおよそ60kJ/kg(DA)です。

また、温度30度相対湿度80%の空気が持っている比エンタルピーはおよそ80kJ/kg(DA)です。

すなわち、20kJ/kg(DA)の潜熱を付加することができれば、温度30度相対湿度40%の空気を温度30度相対湿度80%の空気にすることができるのです。