茶盤(狭義)
後述の茶池や壺承と、茶盤とを言い分けるような場合は、
お盆状、ないしは、一枚板状のものをさしており、
この場合、茶壺、茶海、茶杯、ほとんど一式が丸ごと乗るような大型のものから、
茶杯だけをのせるような比較的小型のものまであります。
形状的に水がたまらないため、いわゆる「乾泡」(乾式泡茶法)とよばれる、
茶壺から湯を溢れさせたり、茶壺に湯をかけない淹れ方をすることが多くなります。
(従来のやり方をする場合、湯を受けられる深さを持った壺承あたりを別に使うことになります。)
(↓ 日本人の感覚では「ただのお盆」ですが、某茶器メーカーでは
単なるお盆を意味する「托盤」ではなく、あくまで「茶盤」扱い。)
(↓ これも同じく某茶器メーカーの製品。陶器製。
メーカー側は、爐座の下に敷く使用法を想定しているのだが、
製品名はあくまで茶盤。小さめの茶壺と茶杯ならば使えなくは無い。
さすがに、この茶「盤」は、お茶関係で使う「板」程度の意味の気もしますが・・・)
ただし、茶壺だけを置くような小型のもの(小皿の部類)は壺承に、
茶杯を置くものでも一客だけ置くものは茶托に、
また、一枚板系で排水管付きは、茶池に分類していることが多い模様。
(↓ 主に、客側の場所に配置する、杯を載せる細い板。
他の呼び方がないので茶盤というしかない・・・
最近これを、船のように見えることから茶船と言っている人もいますが、
それだと、伝統的な茶船との区別が付きにくくなってしまう…)
(↓ 写真奥は壺承と茶壺、手前は生活雑貨店で買ってきた石版。
客側の茶杯置き用の茶盤として流用してみる)