もともと、ごく一般的なドライバーならば、運任せでなくともクリアーできるわけで、
さすがにほぼノーミスで回れるようになる。
油断していると「あんた線踏んでまっせブザー」が鳴るが、
それでも合格圏内から落ちることはない。
試験日まで、技量を上げるというよりは、
技量を維持するためだけに惰性で通う日々・・・。
そんな心情を感じ取ったのだろうか。
普段空いている第二練習場の方に連れて行かれ、
ナンバーなしのボロ車を並べだす。
初めて乗った「重ステ30年おじいちゃんサニー」と久々の御対面。
即席の実車が停まっている駐車場風の練習場が完成。
車庫入れ、縦列駐車の練習となる。
原理は同じなんだけど、
線と縁石やポールだけの景色とは、またイメージが変わるもんだね。
ボロ車とはいえ、かすることは許されないってのも、緊張感の維持にはいい。
「実践的な練習で、テストでは出ません。」
と教官が言う。
そりゃ知ってる。だいたい見りゃ分かるよ。
・・・返事をしたのだが、教官は私に正しく伝わっているか不安だったようで、
謎の翻訳アプリを使って日本語の音声を聞かせる
「このフィールドワークは道路ではない試験を練習」
・・・よけい意味分かんねえよ。
※実際には「これは実践練習で、路上試験には無い」と言いたかったようだが、
元の中文側の句読点の有無だとか、
機械翻訳の弱点:複数の意味を持つ単語の訳の使い分け、
否定詞のかかる範囲の認識、主語の判断等の関係で、
この程度のシンプルな文章ですら、微妙に訳の分からない日本語が練成される。