かく言う私も、紆余曲折の人生の中で、
工業系知識の勘をたまたま身につけていた人間でしかなく
基本的には単なる工具好きの素人に過ぎない。
このページを作成しながら改めて勉強していった部分もあり、
本物の現場の人間からすれば、あの工具が足りない、これも抜けている、
その説明はちょっと違うという事態も多々生じることだろう。
また、たとえ工具のプロであっても、
次々と新製品が考案される日進月歩の「技術の世界」が対象では、
全てを網羅することなど永久に不可能であり、
公開時点までのものしか収録することが出来ない。
流通の関係から全ての製品を取り上げることも、やはり出来ない。
例えば、社外秘レベルの特殊工具を手にし、
訳語を見つけることはほぼ不可能なのである。
すでに欠点だらけともいえるのだが、
しかし、一般的な辞書とは確実に違うものとして作っていこうと思っている。
カタログを元に収集しただけではなく、
実際に販売店や現場に出向いて工具を手に取り、
「これは台湾ではなんと言う名前だ(あなたは何と呼んでいるのか)」
と訊ねて収録した語もある。
工具に関してだけは、かなりの部分まで集めた自負もある。
十年前、水道の漏水を止めるため、
新しい部品(ナット付きバルブ)とパッキン、シールテープを買いに行き、
身振り手振りで説明し、結局買えずにスゴスゴ帰った。
あの時の私が、この知識を持っていたならば・・・
細かな型番までは説明出来ずとも、
適合サイズの部品やその他の材料、工具類一式を
購入して帰ることは出来たはずである。
駐在員の日常生活用としては必要水準レベルを十分に満たしているはずである。
また、台湾と取引をしている業者の方にとっても、
一般の辞書と比べて単に数が多いだけではなく、
販売実例や現場の実例を収載しており、通じる確率が確実に高い。
最低でも何かの手がかり、取っ掛かりには使える、そのレベルを目指して作っている。
※ 方言や業界用語の関係があるので「確実に通じる」とは断言しないでおく。
例えば、ボルトクリッパ(JIS規格)を、
私は「番線切り」と習ったため今でもそう呼んでいるが、
あなた(の業界)は何と呼んでいるだろうか。
私が愛用している片手使い用の小型のボルトクリッパ
(土牛社のアルミハンドルミニバンカッター、 大阪日本橋、五階百貨店にて購入)
不具合は多々あれど、
少しでも手助けになるのではないかと考え、このページを作成した。
参考になれば幸いである。