古今東西、様々なお茶があるわけですが、
いわゆる茶葉を使ったものは、以下に大きく分類されます。
(菊池和男氏の『中国茶巡礼』(小学館)内の
説明が分かりやすかったので、そちらを元に書きます)
緑茶 (殺青→揉捻→乾燥)
発酵を止めて、揉んで、乾燥させて出来上がり
(発酵しないので不発酵茶)
白茶 (萎凋→烘焙→乾燥)
しおれさせて、低音加熱で水分を抜いて、乾燥させて出来上がり
(しおれさせる段階で少し発酵するので弱発酵茶)
黄茶 (殺青→揉捻→烘焙→悶黄→乾燥)
発酵を止めて、揉んで、低音加熱で水分を抜いて、
菌による発酵を軽くして、乾燥させて出来上がり
(製造過程の最後の方で、菌を使って少し発酵させるので、弱後発酵茶)
青茶 (萎凋→揺青→殺青→揉捻→烘焙→乾燥)
しおれさせて、ゆすって発酵を促進させ、発酵を止めて、
揉んで、低音加熱で水分を抜いて、乾燥させて出来上がり
(発酵促進過程があり、弱ではない。
しかし、完全に発酵させきるわけでもないので、半発酵茶)
黒茶 (殺青→初揉→乾燥→渥堆→復揉→乾燥)
発酵を止めて、揉んで、一度乾燥させて、
水分を含ませて積み上げて菌による発酵をさせ、もう一度揉んで、
乾燥させて出来上がり
(製造過程の最後の方で、菌を使って発酵させるので後発酵茶)
紅茶 (萎凋→揉捻→転色→乾燥)
しおれさせて、、揉んで、
人為的に発酵を促す工程を入れて、乾燥をさせて出来上がり
(発酵を止める過程が存在せず、完全に発酵するので、完全発酵茶)
花茶
(茶葉に花を混ぜて香りを移したもの。香りを移し終えた後に、さらに少量の花を加える。
ジャスミン、キンモクセイ、チャランなど。
キクやバラは、狭義の花茶ではないが、茶葉に混ぜて飲むことが多いため
このカテゴリーに含まれることがある)
これらのお茶は、それぞれ( )内に示したとおり、製造工程が違います。
このうち、黒茶に分類されるプーアル茶と、ウーロン茶が分類される青茶が
いわゆる中国茶の代表(有名な中国茶の種類という意味で)となります。
特に、青茶はその製造過程上、
発酵の度合いの選択肢が広い(どこで発酵を止めるかは自由)ため、
理論上、その種類は無限に増えることになります。
実際には軽・中・重の三段階くらいの熟成で分けられていますが、
そこに茶葉の品種の違いであるとか、生産地の違いであるとか、
取れた季節であるとか、熟成後(前)の処理の違いであるとか、
台湾だけでも、100や200のバリエーションが存在するようです。