写真;藤島稲荷神社。
伝法寺宿から藤島宿まで
奥入瀬川の南に藤島宿と伝法寺宿が隣り合っている。伝法寺宿を出た街道は伝法寺館跡をかすめ伝法寺一里塚を過ぎる。付近は山道だ。少し山道を歩いた後は庚申塔で旧国道に合流する。資料によるとドライブイン白菊と十和田観賞魚センターが付近にあるそうだが、現在も残っているかは確認し忘れた。少し旧国道を通り、右斜めに進むと藤島宿に入る。よなが橋を渡り神社前で左折する。国道に合流して北上し奥入瀬川に向かう。奥入瀬川への旧道は水田などに消えている。
写真;旧国道沿いの藤島宿。
藤島宿
藤島宿は伝法寺宿と半月交代で継立業務を行っていた。伝法寺よりは大きな宿場だったようだ。なお、付近の切田、相坂、六日町の三村を助郷とする文書が残っている。
[十和田市史]によると藤島と伝法寺の付近は十和田近郊でも肥沃な地域として知られていた。ただ、相対的に水田は少なく、畑作や宿場の荷役で生計を立てていた。
とはいえ、比較的温暖な津軽地方と較べ、八戸、五戸地方は今で言う夏場の低温「やませ」の影響も有り、農家の収穫量は少なかった。津軽の6割程の収穫量の農家が多かった。