発話の自動評価について

自分の発話を自動的に評価し、フィードバックを得られるページの例です。

自動音声認識・評価の分野は、ものすごい勢いで研究が進んでいます。現在もこれ以外のサイトは数多くありますし、今後もたくさん出てくるでしょう。研究が進み、技術が進化するにつれ、もっと細かいフィードバックが可能になっていくことが予想されます。

ウェブサイト例

ケンブリッジ大学によって開発された、発話解析機能を使った自動採点サイト。

音読や発表(即興)タスクが課され、最後にCEFRレベルが算出されます。現在のところは、ケンブリッジ英語検定機構による研究プロジェクトの一環として、無料で一般公開されています。

※発話のどのような側面をどのように解析してレベル判定を行っているのかは非公開ですが、語彙や文法のレベルや誤りのタイプ、さまざまな音声面の特徴(子音や母音の発音、ポーズの長さ、イントネーション、流暢さなど)を考慮していると推測されます。

発音と流暢さの評価に特化した音声認識システム、Speechaceの無料お試しページ。

レベル(BeginnerとIntermediate)から選び、課されたフレーズや文を音読すると、「どの音が正しく発音されているか(あるいはされていないか)」のフィードバックを、「正しい音への近さ(パーセンテージ)」という形で得ることができます。読み方のお手本(米英語)も聞けるようになっていて、何度もやり直せます。

個人で登録すると、無料でスピーキングテストを試すこともできます。スコアレポートの例はこちら


※読み方の手本が米英語で録音されていることからもわかるように、自動採点による評価は「どのような発音や読みをモデルとして音声認識システムに学習させているか」という点に大きく左右されます(研究が進むにつれ、許容される発音の多様性もある程度は広がっていくと予想されますが)。ですから、生徒や学生に紹介する場合は、元になっているモデルが、日本の学習者にとって望ましい(あるいは「100%の近さ」を目指すべき)ものであるか?という判断も非常に大事になってきます。

最新の動向

英会話能力判定システム InteLLA(早稲田大学)

多くの自動音声認識システムでは、音読や発表などの限定的なタスクを使って自動採点する形がとられています。これは、システムにモデルや発話パターンを学習させる際、限定的なタスクだけを使う方が簡単にできるためです。

しかし、早稲田大学では、そのような限定的なタスクではなく、AIとのやり取りを通して会話能力を測るという研究が行われています。このAIは、受験者の習熟度や理解度に合わせて会話を調整し、能力を評価することを目的としており、世界中から注目を浴びています。今後の動向も要チェックです!

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