Googleプロダクトエキスパートプログラム

Googleプロダクトエキスパートプログラム(Google Product Experts Program)、YouTubeコントリビュータープログラム(YouTube Contributors program)は、各製品に関するユーザーへのサポート、情報提供等で貢献している人が、一定の基準を満たすと参加出来るユーザー向けのプログラムです。

社員や関連会社のスタッフ等ではありません。

このプログラムの対象になるのは、Google検索、Gmail、アカウント、Googleマップ、Googleフォト、PixelやNestなどの一般ユーザー向け製品やAdSense。Google広告、マイビジネス、Google Workspaceなどのビジネスユーザー向け製品。Google Workspace for Educationなどの教育機関向け、さらにYouTube等のほぼ全てのGoogle関連プロダクトが対象です。

主にSEO対策などに関するWebマスターのコミュニティもこのプログラムの対象です。

開発者向けにはGoogle Developers Experts programが別途用意されています。

プログラムの概要については公式サイトも確認してください。

https://productexperts.withgoogle.com

https://contributors.youtube.com

https://support.google.com/communities/answer/9138806

https://twitter.com/GooglePEProgram

似たようなプログラムで若干異なる、Googleマップのローカルガイド、Crowdsourceのコミュニティもあります。

エキスパートプログラムに参加しているユーザーとは

コミュニティで質問すると、シルバープロダクトエキスパートやゴールドプロダクトエキスパートなどと表示されているユーザーが答える事があります。場合によってはこのようなユーザーが質問することや情報提供用に投稿することもあります。

これはGoogleの社員や関連会社の社員などではなく、他のユーザーと同じ一般のGoogle製品を利用しているユーザーです。

SNS等でエキスパートとしている人を認識する方法

SNS等でプロフィールにGoogleのエキスパートと書いている場合があります。本当にエキスパートかを確認する場合は、Googleのヘルプコミュニティにその人が投稿しているか確認してください。

https://productexperts.withgoogle.com/directory

にも表示されています。

一般にエキスパート等が、SNS等でGoogleサービスの何らかのセールス行為をすることはほぼありません。自称Google社員、自称エキスパート等による過度な売り込み行為、詐欺行為にご注意下さい。
(Google広告、マイビジネス等に関する相談をされた場合等は、エキスパートが所属する会社等の有料サービスを紹介しているような事はあるでしょう)

エキスパートプログラムに参加するには

エキスパートプログラムに参加するには、公式サイトの登録ボタンを押すと興味がある人として登録されますが、これだけでは参加出来ません。

実際にヘルプコミュニティで活動しているなど、活動内容が認められた場合に、Googleの担当者から参加の案内が届きます。公式サイトの登録ボタンを押して無くても、活動内容が認められれば案内は届きます。

おおむね数十回以上良い回答を定期的に続けていると、参加の案内を送っているようです。

何もしていない場合、活動内容が少ない場合は、案内が届くことはありません。

例えば、数日に一回程度質問に回答し、何回かに一回程度、その回答で問題が解決したということを繰り返していた場合、数ヶ月後には参加の案内が届くと思います。活動内容が減った場合は、プログラムの対象から外れるので、興味がある場合は長期的に自分が出来る範囲で活動してください。

エキスパートプログラムでどのように解答するべきか

投稿された質問に答えるのが基本的な活動になります。

具体的にどう投稿すべきか、投稿内容はどうすべきかということについてはエキスパートプログラムでどう活動するか でも解説しています。

エキスパートプログラムに参加するメリット

特にありません。

回答に1回あたり10分かけ、それを月に30回行ったとします。合計300分、5時間要したことになります。同じ時間にどこかでアルバイトをする場合、時給1,000円とすると5,000円程度の収入になります。このプログラムに参加しても一切の報酬はありません。

その代わり、その知見を関連する仕事に生かすことは出来ます。ブログや解説記事を書く、パソコン教室で教える、社内でのサポートに生かす、自分のビジネスで活用する等。

各製品の機能に詳しい一般のユーザーは大勢いますが、プログラムに参加した方が、より製品の理解が深まります。プログラムに参加していると、Googleの担当者とやりとりすることが出来る、全世界のエキスパートとの交流も出来るため、より深い知見を得られるというメリットもあります。

オンラインでの交流は常に可能で、リアルイベントも行われており、通常は年に一度行われるオフラインでの交流にも一定レベルの貢献があると招待されます。

このように、プログラムに参加すると、金銭的な直接の利益を得る事は出来ませんが、通常は得られない様々な特典が用意されています。

たまにノベルティグッズのような記念品が贈られることもあります。

それらの特典のために参加するのか、他に目的があって参加しているのか、長年参加していて何のために参加しているのかよくわからなくなっている単なる日課で参加している人など、各参加者の目的はそれぞれです。

プロダクトエキスパートプログラムの特典

エキスパートはシルバー、ゴールド、プラチナと貢献度合いによって特典の内容は異なります。

シルバー

ヘルプコミュニティにプロダクトエキスパートのバッジが表示される

エキスパートの非公開コミュニティに参加出来る

Google社員に連絡出来る

ゴールド

シルバーの特典に加えて

ビデオ会議などに参加出来る

ベータテストに参加出来る

イベントに参加出来る

プラチナ

さらに特典が増えるらしい

ダイヤモンド

さらに特典が増えるらしい

Googleプロダクトエキスパートプログラムの歴史

2004年 Super user  groupとしてGmail Groupiesが始まる。

2010年頃プロダクトエキスパートプログラムの前身となるTop Contributors program(トップレベルユーザープログラム)が開始される。

2014年頃プログラムの対象が徐々に拡大される。

2018年名称がプロダクトエキスパートプログラムに変更になり、ブランドが一新される。

リアルイベントのサミットやミートアップの歴史

前述したリアルイベントとしては1年に1度程度何らかのオフラインイベントが開催されています。大きなイベントとしてはサミットやミートアップがあります。

サミットは主にGoogleの本社があるアメリカのマウンテンビュー周辺で開催されます。ミートアップなどは地域毎のGoogleの拠点で開催されています。

招待された場合、参加に必要な旅費(航空券、宿泊費、期間中の現地の食事、移動手段)はGoogleから提供されます。

Global Summit (世界1カ所で開催されるサミット)

2011、2013、2015、2018年に開催

Summit at Home(COVID-19の影響でバーチャル開催となったイベント)

2020年に開催

Hybrid Summit (正式名ではない2022年に開催されたサミット)

世界3カ所で3年ぶりにリアル開催もされたサミット。各回はオンラインでも参加できた。

Regional Summit (世界3カ所くらいで開催されるサミット)

2017、2019年に開催

Meetup (世界10カ所くらいで開催されるミートアップ)

2014、2016年に開催

公式の報告

2013年

https://www.blog.google/inside-google/saying-thank-you-to-our-google-top/

2011年

https://googleblog.blogspot.com/2011/09/saying-thanksin-personto-our-google-top.html

イベントでは何が行われるか

Googleから各プロダクト新情報が公開され、担当者との直接の質疑応答などもあり、各国から参加しているエキスパートとの交流などが行われます。

2018年にSunnyvaleで行われたサミットでは世界から集まった500人以上が参加しました。

毎年グローバルに行わないのはいろいろな意味があり、例えばアメリカのサミットにはビザの関係で行くことが難しい国の方も、地域毎のイベントなら参加しやすくなる場合もあるようです。

各製品の担当者から話を聞いたり、直接質問できることも利点ですが、様々な国のユーザーと、一つの製品をきっかけに交流できるのが最大の楽しみです。