終戦証書「頻ニ無辜ヲ殺傷シ」
本年8月5日付 朝日新聞1面に次のような記事が載った
核拡散条約の国会承認/昭和天皇「なぜ通らない」衆院議長やる気出た
日本が核兵器を持たない法的義務を国際社会に負うことになる核不拡散条約(NPT 核防条約)の国会承認について、昭和天皇が発した言葉が衆院議長に「やる気」を起こさせていたーー。そうした三木武夫首相(当時)の発言を同首相の秘書だった岩野美代治(いわのみよじ)氏(85)がメモに残していた。国政に関する権能を有しないと憲法が定める天皇の問いかけが、NPTの国会承認に影響を与えたことを裏付けるものだ。
ーーこれを読んだとき、私は、直ちに終戦証書のなかに加筆された一句「頻ニ無辜ヲ殺傷シ」に回帰した。
ーー原爆投下に関する体験、証言、記録。そして、終戦時の天皇の立場等々は、あまたの評論家、後世の史家に分析を任せよう。
ーーこの一句が、私の心に訴えかけるものは何か? 到底言葉にはならないものがある。
1945 終戦証書