U市畑進:NYtimesインド記事2件2024.2.12  Home

00018(2024.2.16 19:01) 

33年net諸兄姉どの(2024.02.12


ここ数年間、NYtimesの要約版を見ていると、時々、インドに関する記事が載っている。日本のメデアは全く報道しない。ただ、Websiteでの2023年11月15日の「NHK 大学生とつくる終活応援ゼミ」では元NHK解説委員の広瀬公巳(ひろせ ひろみ、1963年 生、61才、日本 の ジャーナリスト 、東大教卒 14億人リーダー、モデイ首相は、いわゆるワンマン型の指導者なので、実行力の裏返しに、自分の決断に異論を唱える者は許さないところがある。例えば、イギリスのBBCがモディ首相を批判するような番組を放送したところ、インド国内での放送を禁止したり、BBCの事務所を家宅捜索するなどして圧力をかけたと云っている。

2024,4~5月の総選挙でモデイ首相は、第三期を目指す。

 

つい最近といっても次の記事が載っていた。

India charged a novelist over a 2010 speech

The Indian authorities charged the renowned novelist Arundhati Roy over public comments she made 13 years ago about the restive Kashmir region, in the latest step in an intensifying crackdown on free speech by the government of Prime Minister Narendra Modi.

The charges, which include offenses related to provocative speech, sprang from a complaint filed 13 years ago by a right-wing Kashmiri Hindu activist against speakers at a conference on unrest in the Kashmir region. It was not clear why the charge was being acted on only now.

Related: A court on Tuesday denied bail to the founder of NewsClick, an online news portal known for criticism of the Indian government that was raided last week, and another person linked to the site. The two have been charged under a draconian antiterrorism law, under which many people have spent years languishing in jail before their trials have begun.

★「インド政府が、13年前のスピーチで小説家に対して訴訟を起こす

インド当局は、ナレンドラ・モディ首相の政府による言論の自由に対する取り締まりの強化の最新のステップで、13年前に反抗的なカシミール地域について行った公のコメントについて、有名な小説家アルンダティ・ロイを起訴しました。挑発的な発言に関連する犯罪を含む告発は、13年前にカシミール地域での不安に関する会議で講演者に対して右翼のカシミールヒンドゥー教の活動家によって提出された苦情から生じました。なぜ今に起訴されたのかは明らかではありませんでした。

関連:火曜日の裁判所は、先週家宅捜索されたインド政府への批判で知られるオンラインニュースポータルであるNewsClickの創設者と、サイトにリンクしている別の人物の保釈を拒否しました。2人は厳しい反テロ法の下で起訴されており、その下で多くの人々は裁判が始まる前に何年も刑務所で苦しんでいます。

アルンダティ・ロイ (Arundhati Roy、 1961年 11月24日 -)は、インドの 作家 、  批評家 、 活動家 。 処女作『小さきものたちの神』で ブッカー賞 (1997年)を受賞し、一躍世界からの注目を集めた。2002年にはラナン文化自由賞を受賞。「小さきものたちの神」(The God of Small Things, Flamingo DHC)(アルンダティ・ロイ 著,工藤惺文 訳】

・NewsClickは、2009 年に編集長も務める Prabir Purkayastha によって設立されたインドのニュース Web サイト。本社はニューデリーにあり、マハラシュトラ州ムンバイにもオフィス支店がある。

独立系メディア組織であるNewsClickは、その使命を「進歩的な運動に特に焦点を当てて、インド内外のニュースをカバーすることに専念すること」と説明されている。

いうまでもなく、皆さんが知っている通り、インドには、ヒンドゥー教の教義に支えられたカースト制度、プラーマン(僧侶)、クシャトリア(王族・武人)、ヴァイシャ (平民 )、シュ ードラ (奴隷 )という 四つの大きな身分の があり、更に数多くの身分階級にわかれ、職業、通婚、慣習が、今なお厳重に規制されているが、この四つの身分の下に、「不可触賤民」(アンタッチャブル)がいる、その数は、現在のインドにおいて約6500万人 に及ぶ。インド人6人について1人ある。彼らは、法律的に ,平等の身分を保証され ,奨学資金とか、官職への優先的就職など、制度的には、 種々の保護を受け、その生活 , 従来に比べれば、かなり , 向上してきた 。しかし、 彼らの大半は、相変わらず社会のどん底にいて、極貧の生活をつづけ、道路の清掃 や汚の処理、動物の死体の片付けや物乞いに従事している。長い歷史を通して、彼らは、「不浄の民」「不可触選民」として忌避され、寺院に立入るのが許されぬのは、いうまでもなく、村の共同井戸の使用も、上位カーストの家に入ることも、いや、上位カーストの人々に触ふれることも、「ケガレを生じる」という理由で、禁じられた。こうした羌別慣習は、現在も根強く 存続している。 (Isaacs,H.India’s Ex-Untochbles,John Day Co.1964)(以上、偏見の構造)日本人の人種観 我妻洋、米山俊直s42(1967)NHKブックス)

 ところで、ロイの作品の概要は「1969年のクリスマスの頃、インド南西部ケララのアイエネム村でシリア系キリスト教徒の家族に起きたある悲劇的な事件を中心に描いた物語である。その事件とは、この家族の27歳になる娘で、離婚し、実家に帰ってきていたアムーと、家族が経営する食品工場に勤めるバラバン(不可触民)の男性ヴェルータがカースト制度の掟を破り、性的関係を毎夜もっていたことを知ったヴェルータの父親自身が雨の降りしきる午後、家族の屋敷を訪れ、そのことを涙ながらに告白したことに端を発する。ヴェルータは共産党員でもあり、当時ケララ州の政権党であった共産党がヴェルータ擁護の立場を取ればやっかいなことになるからだ。だがピライは党員の不祥事(上位カーストの女性との性的関係)には干渉しない立場を明らかにしたので、署長は、警官隊を搜索に派遣する。そして警官たちは歴史屋敷の裏のベランダで寝ているヴェルータを発見すると、カースト制度の規範を逸脱したことへの懲罰として半殺しにし、その後ヴェルータは留置所で死ぬのである。その数年後、家を追い出されたアムーは、とあるホテルで孤独のなかで病死する。」

インドでは1947年のイギリスからの独立後、1950年には民主的な憲法が施工され、カースト制度を廃止し、不可触民や「後進部族 への優遇措置を打ち出し、一定の成果を上げてきたのだが、法はあってもそれが無視されるというのも独立後のインド社会の特質でもある。それほどに、長年続き、人々の心のなかに根付いた習慣を変えることは困難な課題なのである。とりわけ都市と展村の格差、貧富の差の激しさ、職字率の低さ(最近の統計で全国平均が75.5%,世界179カ国中、 137位)(Wkpedia)が国民の足を引つ張っているのである。

ロイは、インドのカースト制度をめぐる状況について「インドには幾つカ、の世紀が同居しています。•••大きなギャップがあるのです。••・時には都会で、また田舎で顔を出すのですが、実は昔の時代が突然舞い戻ってきて顔を出すのです」と述べていると云う。

つい最近、2月11日付けでは、モデイの大統領選へのアッピールが報道された。

How Modi dominates Indian television

The grand opening of the dazzling Ram temple in Ayodhya, India, featured Bollywood and entertainment royalty, gurus and influencers, laser lights and bone-jarring beats. About a dozen national television channels tried to outdo one another in what for most has become a guiding mission: to shine a favorable spotlight on Prime Minister Narendra Modi’s every move.

India’s broadcast media, which receives ample government advertising money, has been enlisted in an image-building machine that glorifies the prime minister as an infallible, godlike leader. News of setbacks — Chinese encroachment on Indian border territory, deadly ethnic conflict in a northeastern region, unequal economic growth that is not producing enough jobs — is rarely discussed on TV.

On display for the millions tuning in during Modi’s address at the temple was the full range of his skills as a communicator. But posing questions to a prime minister is a thing of the past; Modi has not held a proper news conference in the decade since he took charge.

★「いかにしてモディはインドのテレビを支配しているか。

インドのアヨーディヤーにあるまばゆいばかりのラム寺院のグランドオープニングでは、ボリウッドやエンターテインメントの王族、教祖やインフルエンサー、レーザー光線、骨を揺さぶるようなビートが登場しました。約12の国営テレビ局は、ナレンドラ・モディ首相の一挙手一投足に好意的なスポットライトを当てるという、ほとんどの人にとって指針となっているミッションで、互いを出し抜こうとした。政府の広告費を潤沢に受け取っているインドの放送メディアは、首相を無謬の神のような指導者として賛美するイメージ構築装置に加担している。インド国境地域への中国の侵略、北東部での致命的な民族紛争、十分な雇用を生み出さない不平等な経済成長など、挫折のニュースはめったにテレビで取り上げられません。寺院でのモディの演説中にチャンネルを合わせた何百万人もの聴衆に、コミュニケーターとしての彼のあらゆるスキルが披露された。しかし、首相に質問を投げかけることは過去のことです。モディは政権を握って以来、適切な情報公開の場を開いていない。

イチハタ


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00005(2024.2.12 16:25)