戸松さん早速の心の籠った返信に感謝

Q坂本幸雄:2017.6.27

Home

戸松さん早速の心の籠った返信に感謝

坂本論文(本郷和人著書読後雑感三題)を読んでの感想文…P戸松孝夫2017.6.26 new

Q坂本幸雄 2017.6.27火

戸松さん

・早速の心の籠った返信に感謝します。

・貴兄返信の文中に、『「軸の思想」「自律自走」「管米上納」等の漢語が出てくるが、学のない僕はこれらの単語に躓いた』。とありますが、「軸の思想」と「自律自走」については、我らが「P&Qネット」に小生が昨年11月に投稿し、貴兄からもそれに対する丁寧な講評を戴いた『山折哲雄氏の「ひとりの哲学」』にかなり詳しく書いております。興味があればそれを参照してみてください。また「管米上納」という言葉は、今回読んだ「新・中世王権論」に中で何らの解説もなく使われている言葉でありますが、文章の前後のつながりから考えると鎌倉幕府の「管理の厳しい米を上納する」といった意味だと思います。

・今回、以上の回答だけで「33P&Qネット」への掲載をお願いするには、勿体ないことなので、今回の「新・中世王権論」への感想には本題から外れるテーマなので敢えて書かなかった2,3の点を追加したい。その新たなテーマとは、「加賀温泉郷周辺と金沢市に関する魅力」についてである。

・今回の拙文の雑感その三:「関ヶ原の戦いへの道」の感想のなかの<第二の北前船効果>と題する項目の中で、『小生が毎年訪れる石川県の山代・山中・片山津などの温泉郷。その際利用する北陸本線加賀温泉駅。そこからバスで40分近く海側に行った“橋立港”近傍に、「北前船記念館」がある。・・・・そこを訪ねると、往時、北前船の船主が、「板子一枚下は地獄」という危険を冒しながらも、各地の物産を自らの船で売り歩くと、一航海で一獲千金の富を掴むことが可能であった実態がよく理解できるのである』と書いた。

・その“橋立港”のあたりには、尼御前岬(注:「安宅の関」の話で、尼御前が義経の足手まといになることをおそれ、義経の無事を祈りながらもこの岬から自ら身を投げてしまったという場所でこの岬の高台にその御前の銅像がある)や中谷宇吉郎「雪の科学館」がある。が、それ以上に旅する者の魅力をそそるのは、その近海で採れた新鮮な魚介類を堪能できることである。「北前船記念館」前から更にワン・ストップだけバスに乗ると“橋立港”に着く。そのバス停の真ん前に鮮魚店「加賀・橋立港 鮮魚(有)マルヤ水産」がある。その入り口には「“しんとく”入口」とある。お客は、そのマルヤ水産の店頭に並んだ、近海でとれたての魚介類を選ぶと、その2階の「しんとく」という料理店で、お好みの調理法を選んでそれを食する楽しさを堪能できるのである。これが旅人にとってはたまらない魅力である。なお「しんとく」とは、昔の漁師が漁に出るときに携帯した弁当箱のことで、船が沈んでも命綱の弁当は海上に浮くような仕掛けになっている弁当箱のことだそうだ。

・序に、加賀温泉郷に行ったら必ず立ち寄る金沢市の魅力について。

・金沢の魅力については、小生が語る必要などさらさら無いことながら、たまたま昨日(H29.6.26)の日経の「私の履歴書:建築家の谷口吉生氏執筆中」に下記のような記述があった。

・「近年、石川県で二つの公共建築を設計する機会があった。一つは「注:片山津温泉総湯」(ここは最近利用したことがあり、ガラスが多用された素晴らしい温泉空間であったと記憶している)で、もう一つは金沢市に2011年に完成した「鈴木大拙館」である。

・小生にとって「鈴木大拙氏」など恐れ多い存在であるが、記事によるとその建物の中に「玄関棟」「展示棟」「思索空間棟」などを配し、そこを訪れると大拙の思想の底流にある「静寂」「自然」「自由」といった概念を体感できる、とある。なんとなく行ってみたいとの魅力を感じる記事である。

・近年、小生は、加賀温泉郷は年に2回ほど利用しているが、多くの場合2泊3日の旅である。新大阪駅から「雷鳥号」で2時間ちょっとで加賀温泉駅に着く。1日目は温泉宿でゆっくりし、2日目は、海周りの定期観光バス「キャンパス号」で上記の「しんとく」を訪ね、そこで美味しい魚料理を食べ、3日目は、早めの列車で金沢駅に向かい、その都度、金沢市の名所旧跡を選んで周り、最後は「近江市場」で美味しい寿司でも食べるというのが大体のお決まりの観光コースである。

・北陸新幹線で東京からもぐんと近くなった金沢市。そのためか外国観光客も急増しているようである。が、加賀温泉郷と金沢市は、小生にとっては、限りなく魅力に富んだところである。

****************

坂本幸雄:qskmt33@spice.ocn.ne.jp

****************

takao tomatsu 戸松孝夫 6月27日18:38

早速回答賜り深謝します。坂本兄

貴メールを読んで僕が躓いた二つの熟語「軸の思想」と「自律自走」については、昨年11月「P&Qネット」に貴兄が投稿した『山折哲雄氏の「ひとりの哲学」』に詳述したとのこと。愚問を呈して大変失礼しました。

11/24付の貴エッセイの重要なKey Wordsとして解説されていたのをすっかり忘れていました。当時の僕の感想文(11/27発信メール)で言ったように「物事を深く考えることに興味がなくなってきた自分にはかなり難しい内容だった」とはいえ、読んだことが僅か7ヶ月で記憶から消えてしまっていたとは、由々しき事態です。

「P&Qネット」仲間の多くが、今回の貴力作(本郷和人著書雑感三題)を読み、「軸の思想」と「自律自走」という語に触れて、昨年11月「P&Qネット」『山折哲雄氏の「ひとりの哲学」』を思い出した筈だと考えると、自分の「記憶力」と「知的好奇心」の衰えを悲しく思う次第です。

60数年前小平の森の中の隣り合わせの教室で高度な社会科学を学んだ「P&Qネット」仲間の中でも、今や大きな格差がついたわけですかね。老化は怖ろしい。

戸松

*****管理人感想***2017.6.27 20:09*****************

今、知多というSuntory Whiskyをオンザロックに少々特別な水を足して頂きながら両兄の微笑ましい知的なやり取りを鑑賞しております。

父の日のプレゼントが知多ウイスキーと日本酒で、ふたりの娘から別々に届きました。

中小企業に入ったおかげでIT部門でプログラミングを最後の20年間やり、今もパソコン漬けの生活を続けています。今Linuxに凝って、手当たり次第にWindowsパソコンをLinux化しています。なんとわが家には今LinuxPCが10台以上あるのです。サーバーじゃなくふつうのパソコンです。中学生のお小遣いで買えるようなオモチャパソコンの工場をやるのが夢です。もちろんお客は中学生です。

みなさま、いらなくなったXPかVistaパソコンが眠っていたら、森宛に送料受取人払いで寄贈してください。

WindowsPCとちがってプログラミング学習しやすいLinuxPCに化けさせて、中学生を楽しませてやろうという魂胆です。

(本心はWindowsの世界に蟻の穴を開けたい・・・というドンキホーテ的な妄想に駆られているのですが。)

ヘンな如水会員で燦々の皆さまにご迷惑をお掛けしないよう気配りしながら生きていきたいと願っております。2017.6.27知多ウイスキーは悪酔いしません。管理人