Q坂本幸雄:本当の豊かさとは、過剰なこととは違う2019.6.27

・この6月の数日、家族数名で、十和田湖の奥入瀬渓谷の見物の後、JR黒石駅から更に車行数時間、東北の山深い秘境に佇む、秘湯とも言うべき「青荷温泉」に一泊しました。ここは別名「ランプの宿」と銘打った温泉宿でありますが、その宿で、図らずも貴重な体験をしました。https://www.aoninet.com/pc-index.html

・その宿のパンフレットには、次のように書かれています。

例えば冬、すべてが雪におおわれる季節。谷底に、眠るがごとく佇むランプの宿では、不便という名の贅沢がいっそうきわまる。あえてスローライフとはいわない。あえてエコロジーとはいわない。そこにはただただ穏やかな時が流れている。

“ほんとうの豊かさとは、過剰なこととは違う”。

冬だから北へ。どこまでも素朴な青荷の宿が、ほぅっと優しくランプを灯して待っている。

・「感想」: 今回の旅行で、電気のある日常生活から隔絶したこの宿に泊まってみて実感したことは、そこにある、ぶなの木の生い茂る大森林、谷間の清冽な渓流とその心地よいせせらぎの音。そして、そこに湧き出ている、いずれも豊かで透明度の高い4つの温泉。更には、夕食で“岩魚の串焼きまるごと一匹”を食したこと等々、大自然の豊かさへの感嘆・感激でありました。

更にまた、その大自然の中での 貴重な一日に加え、“夜をほの暗いランプの光の下で過ごす“という、ランプの宿特有の非日常性が加わったお陰で、より一層「本当の豊かさとは 過剰なこととは違う」という、宿のコンセプトを心底から実感し得たのであります。(令和元年6月 坂本幸雄)