「久しぶりの高尾山」に続いて「久しぶりの尾瀬高原」をお送りします。
7月12日~13日の2日にかけて元湯山荘一泊で尾瀬高原を散策してきました。
12日は曇り、13日は朝方まで降り続いていた雨が7時前の出発時には霧雨に変り、そして間もなく晴というぐあいで梅雨時にしては天候に恵まれました。国立国分寺支部主催の young-at-heart総員10名で一面緑の尾瀬高原を満喫してきました。
12日は西国分寺駅を6時05分の列車で出発、大宮で7時02分発の新幹線に乗り換え、上毛高原駅からはバスで鳩待峠へのバス乗換口(1時間48分)、次いでもう一つマイクロバスで35分の行程を経て10時45分に目的地の鳩待峠に到着した。この間4時間45分。4時台の起床時間を考えるとここまででも楽な行程ではない。
鳩待峠からはいよいよ歩行開始、山の鼻(ここで弁当)、竜宮小屋、東電小屋、を経て今夜宿泊の元湯山荘に到着。昭文社地図の標準コースタイムによれば3時間40分でほぼその時間通りに歩いたと思う。元湯山荘から平滑ノ滝までは徒歩で10分ほど、山荘に荷を下ろしてから短い懸崖を降りて滝の展望所まで往復した。梅雨時の雨でぬれた足許は山の鼻までの1時間ほどの下りの山坂道、その後の木板道ともに濡れて滑りやすいので注意を要した。山荘で入浴後の夕食時は解放感からか談論風発、個人差はあるが年甲斐もなく酒豪が多いと拝見した。
13日は早めに7時前に出発。少し道筋を変えただけで(東電小屋を過ぎてからヨッピ川に沿って中田代三叉路へ)再び鳩待峠へ戻る。朝方音を立てて降っていた雨も出発時には霧雨、すぐに晴れ上がって快適な日和となった。燧ヶ岳は半ば雲に覆われていたが至仏山は昼近くには全容を現わした。今日は三連休の初日とあって山の鼻を過ぎて木道にかかるあたりから若者や家族連れのグループが下りてくるのとすれ違うことが多くなった。
今日最後の行程は沼田へ向かうこの路線で人気の吹割の滝の見学である。ここはいつも行きがけの駄賃のようなもので私は2回ほどこの俗称日本のナイアガラを岸辺から見ている。昼食を済ませて休憩も取ったことでもあり、橋を渡って反対側の山路をたどる1時間コースの散策路を一同の後について歩いた。上毛高原駅には予定よりも早く着いたがゆうゆうと一列車を見送って予定通りの列車で帰ることになった。駅前に往路で目星をつけてあった駅前の食堂があり、そこで盛大な反省会を行った。
いつものことですが過去の経験を振り返って楽な行程と思い込んで行くのですがたいていは思いがけずタフな行程であることに気づきます。実際は過去にも精一杯の思いで歩いていたに違いないのだ。脚力もさることながら私の場合は腰にかかる負担が苦しくなる。軽かった背中の荷物がいつの間にか重いものに変わっている。二日目は両手を背に回してザックを下から支えながら歩かなければならなかった。
以下に写真を添付します。花の名(細かい地名も)は調べたうえで記載しましたが誤りなしとしません。
鳩待峠から尾瀬湿原への入り口。今回が最後だろうと思ってあえて霧に包まれた標示を写した。しかし歩き終わった今、次回はゆっくり花を探しながら歩きたいと思う。指折り数えれば今回は6回目の尾瀬。燧ケ岳へ登ったこともあった。
山路を降って湿原に出ると一面の明るい緑が目に飛び込む。ここはカキツバタの園。アヤメとの差は湿性を好むところにある。カキツバタ(杜若)からは謡曲、あるいはその五文字を和歌の頭に読み込んだ在原業平を思い浮かべる人もいるだろう。
流れにゆれる下の大堀川の水草も緑。
水量豊富な沼尻川。尾瀬沼から出て只見川へと流れ込む。
ハクサンチドリ。花々の数は多いが草むらの中で限りなく小さく中々目に止まらない。
常滑の滝(展望台から)。NHkのBS放送はドローンで撮影した全容を見せていた。
二日目の早朝。燧ヶ岳は深い霧に覆われている。
ヨッピ川。尾瀬は草原と水の流れが支配している。
行く手は白樺の林。
燧ヶ岳の水鏡となる池塘。「池塘春草の夢」。少年は老いやすいと言うが…。
霧の晴れ上がった至仏山に向かって歩く。
水量豊富な吹き割の滝。せっかくなら高所から見下したい。