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投稿日: Nov 13, 2016 8:0:25 PM
貧弱な中古市場、「スマホ墓場」は存在するか
かつては「ガラパゴス化」といわれた携帯通信の世界だが、最近の日本の通信サービスは良くも悪くも世界標準に近づいてきた。端末市場ではいわゆるガラケーが徐々に少数派になり、「iPhone(アイフォーン)」をはじめとするスマートフォン(スマホ)が主流になった。ツイッターやフェイスブックなどのグローバルSNS(交流サイト)の利用者も増え、ネットフリックスのような米国発のコンテンツサービスも市民権を得つつある。
だが、すべてが世界並みになったわけではない。日本にいると「当たり前」と思って見過ごしているが、海外からみると「なんで日本にはこれがないのか」と不思議に思う事象がまだ残っている。その一つがスマホの中古品市場がきわめて貧弱なことだ。
公正取引委員会は今年8月に出したガイドラインで「日本の中古スマホの流通数は2014年度で227万台にとどまり、新品出荷の8%程度にすぎない」と指摘し、競争政策上問題があるという考えを示した。自動車には新車市場と中古車市場が並立し、消費者に多様な選択肢がある。それと同じくスマホでも「少々型落ちでも安く手に入れたい」人向けに中古品市場の発展が望ましいという考え方だ。
その上で「メーカーがキャリアに対して中古品の市場還流を禁じたり、あるいはキャリアが業者に卸す際に、その端末の国内市場での販売を制限したりする行為があれば、独占禁止法上問題となる恐れがある」と指摘した。
それにしても、ドコモなどのキャリアは大量に下取りした中古スマホを実際にどう処理しているのか、実像は見えにくい。一説には都内の某所に巨大な倉庫があり、そこに大量の中古アイフォーンなどが眠る「スマホ墓場」があるというが。これは都市伝説の類いで、その実在が確認されているわけではない。