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投稿日: Sep 29, 2012 8:11:30 AM
'70年代、関西の笑いといえば、吉本のボケとツッコミ、松竹のあほぼん劇、シュール小説の筒井さんといったところでしたが、より読者に身近な話題で、じわじわ笑いがこみ上げてくる、つい失
笑を禁じえないストーリーメーカーが登場しました。朝日新聞連載「明るい悩みの相談室」で彗星のごとく現れた中島らも氏です。そのころの脚本家・台本家というのは、どういったらいいのか庶民を見下ろす感覚で、こういうストーリーやったらみんな笑いよるやろなきよるやろという感じだったのですが、中島氏の場合はもともと普通の人とは発想が違っていたので、普通の家庭の話題をおもしろく捉えることができたのだと思います。いまの人気番組「探偵ナイトスクープ」の感覚でしょうか!劇団リリパット・アーミー(今は一番弟子のわかぎえふさんが仕切っている)、音楽、小説(直木賞にノミネートされた!)と多方面にわたって才能を発揮されましたが、やはり今もなお輝きを失わないのは、”じわじわくる笑い”の分野の確立ではないでしょうか。
天才にはつきものの、憂哀的晩年をすごし、不幸にも若くしてお亡くなりになられましたが、その芸術的革新は、黒岩重吾氏・岡本太郎氏とならぶ関西の至宝だと思います。