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投稿日: Feb 25, 2016 8:9:50 PM
小松市は25日、家庭ごみの収集で、今年10月から記名欄入りの指定袋を導入すると発表した。2016年度当初予算案に2640万円を盛り込んだ。ごみ減量化のため分別徹底を図る狙い。記名制を導入する自治体は全国にあるが、ごみ袋は「プライバシーの塊」ともいわれ、強い反対で取りやめたところもある。 市の計画では、透明か半透明のごみ袋(45リットル)を年間で1人当たり24枚を無料配布する。その袋に記名欄を設ける。不足分は各自が購入する。単身者らに配慮して小さい袋も用意する。
市は、排出者が特定されることでごみ出しへの意識向上に一定の効果があるとみているが、記入の仕方は未定。町名や班名だけにしたりイニシャルにしたりして、町内会の一部の人だけが把握できるようにすることも検討する。無記入で出された場合の扱いも未定という。
今後、町内会など各種団体と意見交換し、市環境審議会専門部会での議論を経て結論を出す方針だ。
導入の背景には、可燃以外のごみも混入して出されると収集業者が回収せず、集積場に放置されたままになるケースがあるという。市境に近い集積場では市外から持ち込まれる例もあり、指定袋の導入でそうした行為も抑止されるとみている。市によると、既に一部の町内会は「記名制」を取り入れているという。
市環境共生部の小林与志次部長は「記名制でごみ出しのマナーアップに効果があると考えており、町内会などの理解を得ながら進めていきたい」と話す。
県内ではかほく、内灘、津幡3市町でつくる広域事務組合が記名欄のある有料指定袋を導入している。ただ、「各家庭の前で個別に収集していることもあり、記名を求めていない」(内灘町)、「記名がなくても収集している」(津幡町)という。かほく市の担当者は「個人情報を守る意識が高まっており、記名は強く求めていない」と話した。
東京都は93年、半透明袋に切り替えた際に記名制を導入しようとしたが、都民の反対で撤回した。
市内で排出された家庭ごみは2014年度が1万8292トン。市は20年度に50%に削減する目標を立てた。事業系ごみでは搬入手数料を7月から1キロ当たり8円から10円に値上げする予定。容器包装プラスチックなどの分別で、リサイクル率を14年度の19%から最終的に33%に高めることもめざしている。