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投稿日: Nov 24, 2016 12:22:52 PM
カーボン・プライシングとは?
カーボン・プライシングとは、炭素に価格をつけることです。つまり、地球温暖化に悪影響を及ぼす炭素(CO2などの温室効果ガス)を多く排出するものに対し何らかのコストを負担させることで、炭素排出が少ないものが競争力を持つように誘導していく経済の仕組みのことをいいます。
具体的には、炭素税や排出量取引制度、クリーン開発メカニズム(CDM)や二国間クレジット、法律や条令の直接規制による削減義務などが考えられます。
炭素税は、排出量を効果的に削減するための仕組みで、文字通り、炭素排出量に応じて税金をかけます。炭素税の導入によって、企業には低炭素ビジネスへのインセンティブが生まれ、国は低炭素型の産業へと構造転換を進めることにもつながります。
スウェーデンなどヨーロッパの国々では、すでに炭素税が広く導入されています。日本でも2012年から「地球温暖化対策のための税」が導入され、石油や石炭に対して税金が課せられるようになりました。
排出量取引制度は、対象となる国や企業に、「排出枠」と呼ばれる CO2削減の目標値を義務づけ、それよりも多く削減できた場合、余った排出枠を売却して利益を得ることができる仕組みです。市場メカニズムを利用して排出枠を売買できるようにすることで、 CO2削減に経済的なメリットが生まれ、世界全体で効率的に CO2削減を進めることが期待できます。
排出量取引は、すでにヨーロッパやアメリカの一部の州で制度が始まっています。中国でも実施が予定されています。日本でも一部の自治体で導入され、企業同士での排出枠の取引が始まっています。