造語法

ここでは語の作られ方について説明する。

合成

合成による造語では、一番後ろ以外の要素は全て特徴形(形容詞なら副詞形)をとる。

一番後ろの要素は出来上がる語の品詞等に従って適切な語尾をとる。

(辞書形で言えば、有生名詞:-ur、無生名詞:-eh、動詞:-e、形容詞:-ə(特徴母音))

例: wīxeh(前) + butireh(言葉) → wīxabutireh(前口上)

ただし、後ろ側の要素が母音(yi-, wu-含む)で始まる要素の場合は、前側の要素の特徴母音が脱落する。

更に、後ろ側の要素がyi-かwu-で始まっている場合、そのyやwも脱落する。

例:weneh(涙) + wuzu(苦しい) → wenuzu(切ない)

派生(接尾辞)

接尾辞には、母音で始まるものと子音で始まるものの二種類がある。

母音で始まる接尾辞は語幹に付ける。

特に品詞の転換はこの方法で行われることが多い。

例: xāreh(名前) + -e(動詞の辞書形語尾) → xāre(名付ける)

例: lūwe(働く) + -ayur(人) → lūwayur(労働者)

子音で始まる接尾辞は特徴形(形容詞は副詞形)に付ける。

例: wikreh(薬) + -heh(建物を伴う場所) → wikraheh(薬局)

派生(母音交替)

動詞の自他は、語幹母音の交替によって作られることが多い(自他同形の動詞もある)。

母音交替は不可逆的で、特徴母音を決定する母音群の単位で交替関係が決まっている。(U群を除く)

ただし、交替先のどの母音になるかについては規則がない。

例: bayre(開く) → bāre(開ける)

派生(畳音)

畳音によって、形容詞や副詞が作られることがある。

例:sūbeh(毛) → sūbusūbu(もじゃもじゃの)

他言語固有名詞の輸入法

他言語の固有名詞は、原語の基本形(主格など)を適宜音写して使用する。

ただし、淵薫の音韻体系で許されない音節は、適宜子音・母音を補ってこれを解消する。

Trump → taramba(語幹:taramb- / tarambaw-)

Abe(安倍)→ abe (語幹:abew-)

Li(李)→ li(語幹:liw-)

原形は子音で終わっても母音で終わってもよいが、

語幹は子音で終わらなければならない。

母音で終わる原形から、子音で終わる語幹を作るには、以下のような手法がよく行われる。

①最後の母音を落とす

②最後の母音を重母音か長重母音に変える(-a→-aw, -u→-uy, -e→-ew, -o→-oy)

③適当な子音を付け足す(-iには対応する重母音がないので、-iw-/-im-などとすることが多い。)