「おばば」の復曲

宮町のお囃子は現在全11曲だが、戦前には「おばば」を入れて12曲であった。

この頁では、この「おばば」の復曲について述べる。

民謡「おばば」は揖斐川町を発祥地として、全国に広まっている。

大垣まつりでは現在も竹島町が演奏している。

宮町の古老によると、

宮町の「おばば」は竹島町のものとは異なり、

以下の動画のものに似ていたらしい。

そこで、ここではそれに基づいて復曲を試みる。

ところが、この動画の篠笛の演奏は、

最高音がA、最低音が一オクターブ下のG#であり、

これを宮町の篠笛で演奏するのは困難である。

(宮町の篠笛が出せる音: C#, E, F#, G, A, A#, B, C#, D)

したがって、キーを変更することにする。

この演奏の構成音は

G#, B, C#, D, F#, G#, A

であるので、

宮町の篠笛で吹けるようにするには、キーを+7すればよい。

すなわち、

G#→C#(ド)

B→E(レ)

C#→F#(ミ)

D→G(ファ)

F#→B(ラ)

G#→C#(シ)

A→D(高ド)

とする。(括弧内は移動ドではなく、運指の慣用的な呼称。)

すると、以下の楽譜のようになる。

※運指を併記した。ただし、下線付きのドは高いドを指す。