繋辞
繋辞とは、英語で言うbe動詞である。
爰珠においても繋辞は動詞に分類されるが、やや特殊な振る舞いをする。
爰珠の繋辞は「ð」である。
繋辞は動詞であるので、実際にはこれに動詞開閉辞と時制辞を付けて使う。
例として、「私は男だ」という文を作る。
※「私」は一人称代名詞k、「男」は名詞qij。述語は一人称単数非過去時制。
繋辞文で「AはBだ」という場合、AとBは共に主格となり、Bは原則として不定となる。
よって、「kina qijīna ðina.」という文ができる。
しかし、堅い文章以外では「ðina」を省略して「kina qijīna.」と言うのが一般的である。
このように、非過去時制の繋辞は省略される。
ただし、Aが不定である場合や、繋辞に助動詞が付く場合は省略できない。
Bに修飾詞が置かれる場合も、AとBは共に主格、Bは常に不定となる。
なお、繋辞の省略に関する条件はBが名詞の場合と同じである。
例えば、「あなたは賢い」という文は「tina mecīni.」となる。 ※「賢い」はmec。
Bを定の「mecini」にすることは出来ない。
また、Bを非限定用法にすることも出来ない。
なお、Bが名詞の場合、Bが定であることもある。
その場合、「私がその男だ」という意味で、文脈によって何らかの限定がなされた男ということになる。