Ⅰ類動詞と人称変化
人称変化
動詞を述語として用いる場合には、必ず主語に応じた接尾辞を動詞に付けなければならない。
※子音で終わる動詞の場合は、括弧内のyが挿入される。
例)Irusyt 私が行く(irus: 行く)
例)carys あなたが変える(car: 変える)
なお、主語が不定(不定名詞・不定代名詞・不定辞)である場合、上記の人称接尾辞の代わりに-(l)yという人称接尾辞が用いられることがある。
Ⅰ類動詞
尋浦の動詞は、意味や語法によってⅠ類・Ⅱ類・Ⅲ類に分けられている。
ここでは、その内のⅠ類動詞について説明する。
Ⅰ類動詞は、基本的に物や性質の変化を表す動詞である。
尋浦的格体系が最も典型的に用いられる動詞群で、以下のような語法で用いられる。
[主格]が[対格]を[未格]から[已格]に変える
代表的なⅠ類動詞car(変える)で例を示す。
例)caryt syt de fomm vamm l'enma ce sumna. 私は壁の色を赤から青に変える。
この文の構成は以下の通り。
caryt: car(変える)・一人称単数
syt: 一人称単数代名詞・主格
de fomm: fomm(色)・対格
vamm: vamm(壁)・遊格(fommに係る所有用法)
l'enma: enma(赤)・未格
ce sumna: sumna(青)・已格
※当然ながら、具格や処格や副処格など、上記以外の要素を加えても良い。