後置詞

名詞部とくっついて述語を修飾する品詞を接置詞というが、

英語では「to school」のように、接置詞(to)は名詞部(school)より前に置かれるので、これを特に前置詞と呼ぶ。

日本語では「学校へ」のように、接置詞(へ)は名詞部(学校)より後ろに置かれるので、これを特に後置詞と呼ぶ。

波藍は日本語と同じような後置詞をとる。

但し、日本語や韓国語の助詞とは異なり、名詞部とは切り離して書く

また、後置詞を付ける名詞(従語)は、かつては従格を取ったが、現在では無格(辞書形)である。

「名詞部+後置詞」という塊を後置詞句と呼び、副詞と同様の働きをする。(機能面に注目した場合は副詞句と呼ぶこともある。)

よって、基本的に文中のどの位置においても良い。(但し、挿入する場合を除いて、他の同レベルの句節に割り込まないこと。)

また、全ての後置詞は接尾辞-äをつけることで名詞を修飾する形容詞句を導く。

以下に主な後置詞26個とその意味を紹介する。

関係 ye

様々な関係を表す。「~の」に相当。但し、所有の意味では属格を使う。

関連 une

テーマを表す。「~について」に相当。文頭において主題化すると日本語の「~は」のような意味になる。

場所 xo

状態や動作が起きている場所を表す。「~で」に相当。

起点 kö

移動や範囲を伴う状態や動作のとき、その起点を表す。「~から」「~より」に相当。但し、時間的な範囲の起点はkœではなくqiで表す。

方向 ki

移動や範囲を伴う動作のとき、その終点がある方向や方角を表す。「~へ」に相当。

終点 ve

移動や範囲を伴う状態や動作のとき、その終点を表す。「~に」「~まで」に相当。

時 no

状態や動作の起こっている時や時刻を表す。「~に」に相当。

始点 qi

状態や動作がある期間の内に行われるとき、その始点を表す。「~から」「~より」に相当。

継続 cü

状態や動作がある期間中ずっと、起こった状態が継続あるいは断続しているとき、その終点を表す。「~まで」に相当。

期限 ze

状態や動作がある期間の内の一点において起こるとき、その期間の終点を表す。「~までに」に相当。

随伴 yo

主格以外の人や物事を伴って動作や状態が起こるとき、その人や物を表す。「~と共に」「~を持って」に相当。

不随伴 ni

主格を除いて、何らかの人や物事を伴わずに動作や状態が起こるとき、その人や物を表す。「~なしで」「~せずに」に相当。

手段 ne

ある手段を以って動作や状態が起こるとき、その手段を表す。「~で」「~を使って」に相当。

非手段 li

ある手段を用いずに動作や状態が起こるとき、その手段を表す。「~なしで」「~を使わずに」に相当。

奉仕 fe

動作や状態が何らかの人や物事に利益を与えると考えられるとき、その人や物事を表す。「~の為に」「~を想って」に相当。

与害 zo

動作や状態が何らかの人や物事に害を与えると考えられるとき、その人や物事を表す。

理由 ciso

動作や状態が起きる理由や原因を表す。「~によって」「~なので」「~するため」に相当。

譲歩 kalo

動作や状態が、何らかの動作や状態から予想される自然な流れに反して起こった場合、その動作や状態(後者)を表す。「~なのに」「~にも関わらず」に相当。

結果 magi

動作や状態の起因を表す。「~する結果」「~だから」に相当。

目的 foze

動作や状態が起こることによって達せられる、或いは得られると考えられる目的を表す。「~の為に」「~する目的で」「~をねらって」に相当。

条件 ko

動作や状態が起こる条件を表す。

状態 xite

動作や状態が起きるときの、主格の状況を表す。「~の状態で」「~という状況で」に相当。

環境 male

動作や状態が起きるときに主格が置かれている環境を表す。「~という環境で」に相当。

観点 bä

動作や状態をある観点からみるとき、その観点を表す。「~からして」「~の視点でみて」「~という観点から」に相当。

年齢 gun

主格がその動作や状態を起こすときの年齢を表す。

単位 pa

ある動作や状態が起きる単位を表す。「~につき」「~当たり」「~おきに」「~毎に」に相当。