P戸松孝夫:名簿と趣味を読んで 2020.2.13

ネット会員全員に共通する軽いが興味深い話題だから面白く読ませていただきました。感想は以下の通り。

①「行き過ぎた個人情報保護の動き」は確かに困ったことだ。特に社会との接触がなくなってしまった我等年寄りには由々しき事態である。65周年名簿発行は是非実現したいが、そのために遠隔地居住者にでも出来ることは何かあるだろうか。

②筆者は「酒がそれほど美味しいとは思えない日は稀」と言っておられるが、今でも酒が美味いとは羨ましい。僕は現役中は毎日、リタイア後も週に2-3回は飲んでいたが徐々に少なくなり、80歳前後からは酒を美味しいとは思えなくなり、人生の大きな楽しみが1つ消え失せた。今は週一回日曜日と決めて惰性で嗜んでいるだけだから、この楽しみを未だにenjoyできている人たちが羨ましい。肉体的な健康に支障がない限り、精神的な健康に資する摂酒を続けていても量的に過度にならない限り、問題ないのでは。外圧に屈して節酒に心掛ける必要性はないように思われる。しかしかかりつけの「女医」がいるなら、彼女から定期的診断を受けるだけで、精神的健康が維持できるだろうから、節酒も一案かも。山口瞳のエッセイに記されている事象とは何のことかわからないが、40歳前後のことなら別世界の話。

③ 筆者は以前に趣味に「家内」を挙げていたが、それがいつの間にか空気のような存在になり趣味欄から消えていたとのこと。しかし最近は「愛妻」して趣味の対象に復活したとの話は面白い。僕は筆者のご愛妻に数回お会いしたことがあるが、いずれも酒の席だったことでもあり、興味深い話題を次々に絶妙な話術で提供いただき、空気とは程遠い存在だった印象を持っている。女房族は、今や家内→空気→愛妻の過程を経てきたわけで今後はこれで落ち着くのが理想的。

④ 僕の女房はまだ空気から脱出していなので、僕の趣味は「異文化との交流 」から進歩していない。この表現は一見「高度な教養」を匂わせているが、僕の本心は「自分の好奇心を満足させること」であり、分かりやすい言葉で言えば「覗き見」が趣味ということである。この好奇心だけは、若い時から衰えて居らず、最後のパスポートが切れた4年前までは地球のあちこち(但し時差に勝てなくなった70歳以降は地球上の縦移動に限定)でウロウロしていたが、最近は日本国内で費用は年金の範囲に限っている。これがあと何日続くかといつも考えながら動いている。

⑤ 筆者は小説の登場人物の関係を忘れてしまうので最近は小説を読まないと言っているが、僕の場合は小説どころか、テレビドラマでさえ、登場人物が混乱するので、数年前からドラマは観ていない。報道番組が主体であり、老化現象を痛感している毎日である。

石垣島にて戸松孝夫

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