一橋の学問を考える会 橋問叢書(添付資料)
https://jfn.josuikai.net/nendokai/dec-club/sinronbun/2005_Mokuji/Kyoumonsousyo/mokuji.htm


佐藤昭一さんの南生先生の連載を興味深く読んでおり、続編を待つや切です。

これと関連させていえば、われわれの先輩グループ(代表、昭和12年卒 新井俊三)が企画した「一橋の学問を考える会」が同会での貴重な講演録を残してくれており、その中に南先生の「学者渡世―心理学とわたくしを中心として」という講演記録があります。上記の著書に書かなかったことや一橋大学についての興味深いコメントも盛られています。講演はそれぞれが冊子として作成されましたが、全編を集めた完本が如水会館にあります。

南先生だけでなくわれわれが教わった、あるいは聴講できなかった多くの先生方の講演がここにあり、興味深く読むことができます。講演はすべてわれわれの現役時代に行われており私は都築忠七教授(昨年物故された)の「大塚金之助教授と解放思想史」だけを聴講しその冊子も保存してあります。ただどうしたことか、ここに添付した「橋問叢書」にはそれが掲載してありません。私は如水会に電話をして事情を調べてもらうことにしたのですが未だなしのつぶてです。私が当該の冊子を所有していることも伝えてあります。なお講演録の末尾に「送別会」(昭和62年5月)と題する挨拶状があるのでこれが同会の解散記念会ではないかと思われます。ただ講演録は幸いにしてこのような形でネット上に残っています。御存じの方もおられるでしょうがここにご紹介する次第です。

大島昌二

September 19 2021

佐藤昭一

一橋の学問を考える会 橋問叢書を読んで、結構な記録が残っていたものだと、感銘しました。

「学者渡世」の特に前半を敷衍するもので、貴重なものです。ただしご母堂の芸術教育、歌舞伎役者、芸能人との接触は、叢書にては触れられていないので、拙文を参照されたい。

それにしても、電子データで橋問叢書があるのは、ありがたいことで、単に書籍・雑誌からだと、コピー画像か、筆写でもしないと諸兄に頒布できません。私の場合は、「読み取りソフト」でページごとにスキャンして、原文と対照しつつ校正を行います。

これまで、先生の幼年時代の人格形成を見てきましたが、京都大学哲学科に至るまでの思想形成、研究・関心事の変遷をかいつまんで報告したいと思います。戦時中・戦後の行動については、あらかたご存知と思いますが、それ以降は、名著「日本人の心理」に出てくる日本における社会心理学の萌芽について、考察してみたいと思っております。 どうか、皆様のご支援をお願いします。