下記記事などの通り、学校における夏季休業や冬季休業などの期間の実情は、意外と知られていません。大前提として、校種や各学校、個々の教員によって様々であること念頭に置いて、実際はどのようなことになっているのかを見ていきます。
※私立学校については学校ごとに規定があると思いますので、差異が生じる場合があります。
休業日は各自治体(都道府県、市町村)等の学校管理規則によって決められています。概ね、「国民の祝日」「土日」「創立(開校)記念日」「春季、夏季、冬季休業」「それ以外」を規定しています。このうち「春季、夏季、冬季休業」「それ以外」を決めることができるのは各校校長になります。同じ規則の中には「臨時休業」についても記載されていますが、これは「災害などの非常時や特に必要と認められる場合」についての規則になります。
春季、夏季、冬季の長期休業については、「○月○日から○月○日まで」といった具合に記載されています。これとは異なる場合は、それぞれの学校事情により変更していると解することができます。
よく誤解されやすいのはこの点です。教職員の週休日および休日については地方公務員の場合、各自治体の当該項目のある条例によって決められています(秋田県の場合は職員の勤務時間、休暇等に関する条例)。土日祝日は生徒、教職員共にいわゆる休日になります。ただし、土日祝等に学校行事などがあった場合には、みなさんご存じの通り、振替休日が設定されます。
あまり知られていませんが、「創立記念日」は生徒は休業日ですが、教職員は勤務日となります。
「長期休業」中も生徒は休業日ですが、教職員は勤務日です。ただし、冬期休業中の年末年始の12月29日から1月3日までは休日になります。
創立記念日、長期休業中に教職員が休みを取る場合は、いわゆる「年次有給休暇」や土日祝日に出張などがあった場合の「週休振替」、または夏季休暇(通常5日)等を取得します。
これもすべての学校に共通するわけではありませんが、高等学校の場合、多くの学校では長期休業の開始から数日間の「○○補習」などを行っているものと思います。実施時間半日、1日いずれもあると思いますが、仮に午前半日補習だったとすれば、午後に部活動、という1日になります。その日に補習が無ければ午前中に部活動ということもあります。
これらの長期休業中の補習は、参加のあり方が学校によって異なると思います。全員何かしらの補習に参加する全員参加制、希望する講座のみ参加する希望制、場合によっては全員受験の模擬試験や外部委託のイベント等々も実施されています。
進路関係の補習、イベントへの参加もあるでしょう。
教職員はこうした補習や部活動、大会、イベント、研修、休業明けの準備などに携わります。このような勤務の合間を縫って、午後だけ、午前だけ(もしく1日終日)のように休暇を取得することもあります。
前述のように、個々の教員によって千差万別、十人十色だと思います。
厳密にいえば条例上、教職員の夏季休暇はほとんどの自治体が「5日」で、他に休みを取る場合は年次有給休暇などをとっていると考えてください。
高校の場合、生徒によっては「夏休み(w)」の場合も十分考えられると言えます。特に大学への進学を目指している3年生の場合は、その傾向にあるのではないでしょうか。とはいえ、お盆期間は概ね「お盆休み」になるでしょう。
部活動においては、高校野球を筆頭に、インターハイ、コンクール、国スポ関連などの大会が夏季休業中や休業明けにあります。
※(かなり)以前、夏季休業中の自宅研修のあり方が問題になったようです。