教科「情報」について

教科「情報」が必修化されたのは2003年度からでした。以降、この情報という教科はどのような変遷をたどってきたのでしょうか。

human04_0102.pdf

内閣府ホームページ:共通検索システムから「情報処理学会」で検索

https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2201_02human/220315/human04_0102.pdf

こちらの資料は上記ホームページから取得できるものです。ここではこれを参考にして考えてみます。

そもそも情報科で採用されている先生は非常に少ないと言えます。これは秋田県も同様です。上記資料のP20からそれが伺えます。以下転記します。

毎日新聞2018年12月5日

情報科教員13道県で採用せず 対応遅れ深刻

高校の必修教科「情報科」の教員採用試験を、13道県が一度も実施していないことが、中野由章・大阪電気通信大客員准教授(情報教育)の調査で明らかになった。政府はプログラミングなどを扱う情報科を「理数系人材育成の基礎となる教科」と位置付け、2024年度から大学入学共通テストに新教科として加える方針を示しているが、教育現場の対応の遅れが浮き彫りになった。全都道府県を対象に、情報科が必修化された03年度以降で、情報科の教員採用試験に関する調査を実施。その結果、北海道▽岩手▽秋田▽栃木▽新潟▽石川▽福井▽滋賀▽島根▽徳島▽愛媛▽佐賀▽鹿児島――が一度も採用試験を行っていなかった。

初めて採用試験を実施したのが遅いところ 

2021年実施 秋田県、滋賀県、鹿児島県

2020年実施 栃木県、新潟県、京都市、島根県、愛媛県 

2019年実施 北海道・札幌市、岩手県、石川県、福井県、 広島市、徳島県、佐賀県 

2017年実施 宮城県、京都府、高知県、福岡県


直近5年(2017-2021年実施)

採用数累計の多い都府県市

40人以上      神奈川県 43

20人以上30人未満  千葉県・千葉市 29, 愛知県 25, 大阪府 25, 埼玉県 21, 兵庫県 21, 福岡県 21

10人以上20人未満  東京都 18, 岐阜県 14, 京都府 10, 沖縄県 10 

出典 中野由章:中野情報教育研究室 https://www.nakano.ac/ 

つまり、これまで「情報」の授業の大半を担ってきたのは、

1.情報の免許を取得していた、もしくは採用されたあとに取得した

2.臨時免許状を申請した

3.免許外教科担任を申請した

他教科で採用された教員のみなさんです。おそらく現在もその状況にあまり変化はないと思います。先生方には本当に頭が下がる思いです。ありがとうございます。

では現状の問題と何なのでしょうか。(後日追記します)

ちなみに、教職員録を参考にしたデータをリンクします。「へーっ」と見てください。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1yyAxVZrXrQ2Fv24z6ZbQe0lHKMHOeskF/