No.1 学校の管理下
学校の管理下の範囲とはどこからどこまでなのでしょうか。
通常、「学校の管理下」というと「独立行政法人日本スポーツ振興センター法施行令」の第5条第2項がそれにあたります。 そこには5つ、示されています。
一 児童生徒等が、法令の規定により学校が編成した教育課程に基づく授業を受けている場合
二 児童生徒等が学校の教育計画に基づいて行われる課外指導を受けている場合
三 前二号に掲げる場合のほか、児童生徒等が休憩時間中に学校にある場合その他校長の指示又は承認に基づいて学校にある場合
四 児童生徒等が通常の経路及び方法により通学する場合
五 前各号に掲げる場合のほか、これらの場合に準ずる場合として内閣府令で定める場合
これはあくまでも、災害共済給付の条件としての法令といえます。
それだけであればいいのですが、文科省の「学校の危機管理マニュアル等の評価・見直しガイドライン」には「学校管理下(登下校を含む)」となぜかカッコ書きで記載がある通り、「厳密に言うと通学(いわゆる登下校)は学校の正規の教育活動に含まれていないけれども、学校管理下ではある」ということになります。
なお、教育活動としての登下校に関することは、学校保健安全法で定められています。学校保健安全法第27条・第30条では、学校や教師の果たす役割について「登下校の際の交通安全のルールを教えること、警察や保護者と連携をすること」とされています。 中教審から出された「学校の業務に係る3分類」によれば、登下校に関する対応は「基本的には学校以外が担うべき業務」とされており、「で、結局どうなのよ?」という状態です。
とはいえ、通学経路上で危険個所があった場合に行政等と協力し合うことは必要ですし、昨今は自転車の事故も大いにありますから、交通安全指導は教員にとって大切な仕事だと思います。
某高校で講師だった時分、私が一番怒ったのは、チャリに乗っていた生徒(顧問を持っていた部の部員)が危険な走行していたのを見たときでした。いのちだいじに。