龍之口八幡宮
春季大祭
春季大祭
山陽新報 昭和十一年四月五日(日曜日)
龍之口八幡宮
三社落成す
春季大會賑ふ
高島村の靈峰龍之口八幡宮は曩に本社主催の縣下十勝十五景投票に十五景中の優位を贏ち得た岡山市郊外の景勝地であるが、同社は逐年崇敬者激増に伴ひ參拜者踵を接する状態なるにつき
豫て奉贊會を組織し一般崇敬者の奉贊寄附金總額二萬六千八百圓で社殿造營計畫を樹て先づ拜殿、釣殿、幣殿等の建設に着手してゐたがこの程に至り拜殿は約三千圓、釣殿、幣殿を合せて二千八百五十圓で竣工した
更に本殿その他附屬殿は京、阪、神の崇敬者から集まる特別奉賽寄附もあるので遅くとも明春頃迄には完成の見込みである、尚同社恒例の春季大祭は三、四兩日執行したが社殿落成をも兼ね餘興として福引、餅撒き、岡檢美妓の奉贊舞踊等もあり非常な賑ひを呈した
(寫眞は竣工した三殿中の拜殿)