吉備津彦神社

献納式(案内)

山陽新報 昭和十年十一月十六日(土曜日)

首位と第二位

入選祝賀式

鹿久居島は提灯行列

一宮では標識額の献納式

首位をもつて十勝地に入選した鹿久居島の入選記念披露祝賀會を和氣郡日生町長、同町商工會長の主唱で十六日午後二時から開催、先づ一同島めぐりをなし、引續き午後六時から各種團體參加の上祝賀提灯行列を行ふ、また第二位で入選した吉備津彦神社では世話人總代の主催で十六日午後三時から同社前で入選記念標識額献納式を執行する

奉告感謝祭

山陽新報 昭和十年十一月十七日(日曜日)

吉備津彦神社

奉告感謝祭

岡山縣十勝の第二位

盛大なる祝賀の宴

十勝第二位に入選した備前一宮国幣小社吉備津彦神社では地元有志の主催で發表の當日十六日午後三時から社前で奉告感謝祭を執行した、先づ本社贈呈の目録を親善に供へて神饌を供し、齋主加藤宮司の祝詞、三宅村助役、本社長代理高原營業部長の祝詞があつて中山氏子總代、河田一宮驛長、木村消防組頭、黒住青年團長、室中山校長ら續いて玉串を奉り神饌を撤して御酒をいたゞいて宮司、助役、消防組頭、社長代理の挨拶あり、助役の發聲で吉備津彦神社の万歳を三唱して祝賀の宴に移つた、この日消防組員、郷軍人、青年團員、小學兒童村民多數の參拜して盛典であつた

十勝當選の喜び

【上】吉備津彦神社の奉告感謝祭(三宅助役の挨拶)

復興落成式の予定

山陽新報 昭和十一年二月二十九日(土曜日)

本年秋を期し

復興落成式執行

造營進む吉備津彦神社

備前一宮國幣小社吉備津彦神社では昭和五年十二月炎上の厄に遭ひ拜殿、祭文殿、渡殿、釣殿、軒廊、神饌所及び神樂所に至るまで烏有に歸したが、以來國費と氏子及び一般の寄附金を以て復興造營に着手し既に本殿、渡殿、神饌所を完成し引續き京都市森田組の手に依り拜殿、祭文殿、釣殿その他の工事に着手し目下著しい進捗を見て居り遅くも本年十月上旬頃迄には全部の竣成を告げ、同月二十三日同社の例祭を前にして十九、二十兩日盛大な落成式を擧行する豫定が立つことゝなつた、尚此際社前左右にある大燈籠を鳥居の外に移す筈であるが工費金は一對に金二千円を要する見込である

右大燈籠は維新前後に備前國中の崇敬者が寄進したもので高さ三十數尺笠石八疊敷に餘り形の美麗と規模の大とを以て日本一を誇る大燈籠とされてゐる