2019/11/29 Class 8

投稿日: 2019/11/29 8:35:21

記録

  • 出席確認と事務連絡.1035 まで

  • 神取7.4節 (事例7.2を除く; 28分).1103まで

  • 長期的関係と協調

    • 補助教材3.3.1節 (27分) 1130まで

      • 逆向き帰納法は展開形上で説明し,戦略形による説明を読むのは各自に任せた.展開形を描くのは時間がかかるので,いちぶ印刷した方が時間は節約できそう.

    • 天谷7章 (amaya11ch7) 178-191頁 (30分) 1200 まで

      • 補助教材3.3.2節に挙げたポイントを拾って行く感じで十分だったかも.

  • 15名出席.

  • 今朝は寒かったなあ.授業前に何人かと雑談するつもりでいたのだけど,iPad の接続に手こずって今回も時間がなくなった.

事務連絡

  • 小テスト4 を Moodle に掲載中.締め切りは12月13日の授業開始時.先週解説した「問題解説2」(演習3.8をふくむ) を復習して取りかかろう.

  • 現時点までに記入された自己紹介すべてに返事した.ネットで発言を叩かれまくれ学長にも「不適切」と言われたことのある三原麗珠による,勇気ある返答を楽しんでもらえるとありがたい.いや,べつに大したこと書いてないはずだが.笑 なお,自己紹介とお返事は今後も受け付ける.

  • okada14ch4 や amaya11ch7 など必読文献をまだ入手していない学生がいるようだ.学期始めに Moodle に掲載した「必読教材」というエントリーに従って入手のこと.次回は muto01ch4 と amaya11chs5&9 も必要になる.

授業の内容への補足

  • 「ゲーム理論: 補助教材」3.3節には講義でカバーした内容や補足が,3.4節にはコメントが,3.6節には「コミットメント」の事例などについて読書案内がある.

    • コミットメントの事例は楽しめただろうか? この科目は数学を重視するが,そういう事例ばかりやってるゲーム理論の科目もある.核抑止については以下の感想を載せておく: 現代のテクノロジーでは,核廃絶できた状態は均衡にはならないだろう.自国だけはまた核兵器を持ちたくなるから.核兵器を無くすには核兵器を無力化する兵器を作らないとダメだろう.核兵器と言ってもすでにいろいろと種類があって云々.無駄に生命を奪う事なく戦争の目的を効果的に達成できる「兵器」はいずれ見つかるかもしれない.

  • 囚人のジレンマを2回繰り返したときの展開形を板書した.武藤滋夫の2015年度「非協力ゲーム理論」の繰り返しゲームの講義スライドに同様の図はある.武藤『ゲーム理論入門』の III章7節 (配布はしていない) に解説がある.

  • 補助教材3.3.2節にある「フォーク定理」に言及するのを忘れていた.その定理によれば,繰り返し囚人のジレンマの部分ゲーム完全均衡には,今日しめしたもの以外にもいろいろ存在すると言える.

  • 神取の事例6.1に談合におけるリニエンシー制度が載っていた.その制度では囚人のジレンマを作り出すことにより,談合があったことを関係者に申告させることに成功した.しかし談合の参加者が,事態をいつ終わるか分からない「無限回」繰り返し囚人のジレンマと認識するようになれば,リニエンシー制度の効果も弱まる可能性がある.

  • 繰り返しゲームは砂原庸介, 稗田健志, 多湖淳『政治学の第一歩』 (有斐閣, 2015) のようなポピュラーな政治学入門書でも重視されているトピックである (こちらの座談会; 上編はこちら).この授業では,展開形まで明示した,ごまかしのない説明を心がけた.その結果かなり内容を詰め込むことになった.復習にはかなり時間がかかると思うが,冬休み終わりまでには挽回してもらいたい.幸い,12月末までに学ぶ内容は繰り返しゲームの知識を要求しない.

課題および次回の予定

取り組むべき課題,読むべき文献,次回の予定については,シラバスの「授業計画」を参照.

次回 Class 9 の予定:

  • 武藤IV章 (muto01ch4; muto01ch4slides) 導入部および1-3節 (45分; はしおるかも)

  • 天谷5章 (amaya11chs5&9) 124-127頁 (25分; 120-123頁は各自で)

  • [補講; 12:14頃まで延長?] 岡田4章 (okada14ch4) 4節前半 (25分)