2015/12/18 Class 11

投稿日: 2015/12/18 11:08:13

記録

    • 中間2 in-class 返却

  • 渡辺5章180-187頁.1117 まで

  • 渡辺5章188-199頁.1200 まで

  • [救済対象者対応 教室で1200-1220 およびオフィスで2名を1245-1340]

  • 15名出席.うち1名は1109入室.欠席者1名は中間1以降ずっと欠席で,もう1名は前回は出席.

    • Makeup exam 2 は4名が提出.

      • In-class を受験して失格した4名が提出し4名が合格した.

      • これら4名は,中間1の救済対象者と重なっていたり, makeup の問題の一部である in-class 問題を (提出期限の朝にチェックした1名を除いて) Moodle から入手した形跡がなかったりで,あまり救済したくはなかった.でも授業後説明を受けたり,オフィスに質問に来たり,オフィスで40分くらいかけてやり直したりと,放棄したいわけでもなさそうなので救済しておいた.よかったね.

      • 結果的に中間2不合格者は欠席の続いてる1名のみ.

アナウンスメント

  • 第2回中間試験の正解と講評を Moodle にアップロードした.

    • 2回あった中間試験がよくできた人は期末で気を抜かないように.よくできなかった人も今後頑張るつもりがあるならそれほど悲観すべきではない.まずは中間試験の正解例をきちんと理解しておこう.

    • 参考までに2009年度のこの科目のページから面白いグラフを掲載する.左の軸が小テストの点数による順位,右の軸が期末試験の点数による順位を表わし (いずれも下ほど好成績を意味する),同一学生に対応する左右の点を結んである.各学生の小テスト順位と期末試験順位は大幅に入れ替わるケースが少なくなかった.

[年末の挨拶] 今年は年末の授業の後処理が当日中にぜんぶ終わりすがすがしい気分だ.一昨年の冬は筑波大学大学院で社会選択の科目を開講したため準備で冬休みの大半が潰れたけど,今年は次回の授業までの 3 週間を自分のために使うことができそうでうれしい.今すぐにでも着手したほうがいいことはあるけど (年度末の研究費消化や家族関係の雑用とかシラバス提出期限が迫ってる来年度の授業計画など),一部教員と違って学生の卒業論文チェックと紀要提出原稿の年明け早々の締め切りの両方に追われるといったことはない.(将来卒業論文を書く学生はそういう教員が少なくないことを覚えておこう.卒業研究は指導教員の求めるタイミングで進めましょう.ぎりぎりになってどさっと持って来るのを歓迎する教員はあまりいない.) 研究者にとって読書は息抜きのようなもので,ややもすると年末年始は読書ばかりという事態になりがちだ. (寺井・肥前の『私たちと公共経済』のあの章とか,林貴志『ミクロ経済学 [増補版]』のあの章たちとか,倫理学・法哲学の本とか憲法のとか仕事術のとか読みたいし.) しかし研究者にとっても読書はあくまで消費活動か投資であって,生産活動そのものではない.(勉強して理解するだけで褒められるのはせいぜい学生のうちで,職業人になったらアウトプットを問われるのは研究者であっても変わらない.これはインプットが必要ないという意味ではなく,必要だがそれだけでは十分ではないという意味だ.ただ,研究者のばあいたいていの職業よりは読書によるインプットが重要であり量もそれなりに要求される程度のちがいはある.) 学期開始後滞っていた研究を再開せねば.昨年の挨拶を見ると「学者にとってもっとも重要な仕事は研究だ.ここのところあまり取り組めてなかったけど,2015年は2月には本格的に研究に戻りたいと考えている」と書いてあった.実際は研究に本格的に戻れたのは9月くらいで,それも10月に学期が始まってからはスローダウンしてしまった.学部生の卒業研究とちがって,経済理論のプロの研究というのは週20時間を30週間ていどやったからといってジャーナルに掲載できるレベルの結果が得られるとはかぎらない.でも時間を投入せねば何も得られないのは明らかだ.2016年は研究にかける時間を増やすことと,ジャーナルに掲載できるような論文を仕上げることを目指したい.

授業の内容への補足

「ゲーム理論: 補助教材」の5.1節の該当部分をチェックすること.

冬休みの読書におすすめの書籍を2冊挙げておく.図書館中央館2階のブックウォールにある:

  • 伊藤秀史. ひたすら読むエコノミクス, 有斐閣, 2012. シラバスの「参考文献」に挙げた読みもの.テキスト以前の入門書.冬休み中にじゅうぶん通読できるので,通読してミクロ経済学の全体像を把握しておくといい.

  • 神取道宏. ミクロ経済学の力, 日本評論社, 2014. 言葉による説明や現実からの具体例が詳細なすぐれたテキスト.ゲーム理論をあつかった6-7章についてはいちぶを必読にしたが,それ以外の節もほぼ読めるだろう.それら以外の章は,経済学部2年次ミクロ経済学を受講する機会がある人はそのときに同時進行で読むか,授業開始前に読んでおくといい.

課題および次回の予定

取り組むべき課題,読むべき文献,次回の予定については,シラバスの「授業計画」を参照.

    • 次回 Class 12 では補足 (戦略にたいして整合的な信念,条件付き確率を求めるベイズの公式) を 25分,渡辺5章200-209頁を55分,210-211頁を5分でやる予定.