2016/11/04 Class 5

投稿日: 2016/11/04 8:18:28

記録

    • 事務連絡 1030-1045

    • 神取6.6節の347頁以降.1111まで

    • 神取6.7節.1134まで

    • 岡田4章4節前半.1200まで

    • 9名出席.この日の13時時点で

      • 履修登録者は9名 (先週から1名増; その他1名聴講)

      • Moodle コースページ登録者は9名 (科目登録も出席もしていない2名を抹消した)

      • アンケート回答者は重複を除けば9名.授業直前に回答した最後の1名は締め切り後なので救済点を5点止まりとする予定.(現時点ではアンケート締め切りに間に合った1点分を除いて,救済点をもらえそうな学生がいないけど….)

    • 神取の部分はプロジェクタ利用.岡田の部分は板書.プロジェクタと板書のどちらがいいか授業後尋ねたけど,はっきりしない感じだった.感想や意見があれば直接あるいはメールでどうぞ.

  • [蛇足] 前回不鮮明だった分の写真を撮らせてもらった.

      • なんであんなに不鮮明だったのかと考えたのだが,iPod touch かつ旧式かつ写真の保存サイズが小さくなるカメラアプリを利用していたのだった.今回もそのアプリでやってしまった.

      • 前回撮った写真をプロジェクタに写しつつ,「撮った写真を Moodle に載せようか?」と尋ねたところ「嫌です」との意思表明があった (笑).よって載せない.「ああいう写真で自分を覚えてもらっては堪えられない」という人は,綺麗な写真なりかわいい写真なりかっこいい写真なり,気に入ったものを選別して送ってくれ.ただしメールに何百枚も同封したりしないように.笑

  • アンケート回答のおかげでだれが「どこからこの科目に辿り着いたどんな人」かはだいたい覚えた.でも,いまだに顔と名前の関連付けがあやふやな人が若干いる.(座る場所と名前の関連付けはできたと思うが.)

アナウンスメント

  • 11月10日木曜日 (1300-1530) は特別オフィスアワーズとする.

    • 第1回中間試験は次回11月11日.Class 4 のアナウンスメントを参照.

    • Take-home makeup の問題はすでに Moodle にアップロードしてある.中間試験の準備のためには,普段の勉強の進み具合や要領の良さのちがいによって5分から10時間くらいかかるはずだ.早目に makeup その他の問題を見て,それらを解いたり解答を理解するのに何時間必要か見積もっておかなければ試験に間に合わなくなる可能性が高い.見積もりもせずにぎりぎりになって取り組むのはリスキーであり,意思決定方法としてあまり合理的でない.ゲーム理論や経済学を学ぶ重要な目的に,「合理的意思決定をできるようになる」というのがふくまれことを想起されたし.

  • 事務連絡は基本的に授業中ではなく,連絡ページ (今見ているページ; Moodle ではない) でやりたい.授業がある週の火曜までにはチェックしよう.(新しい記事は極力授業当日である金曜日中にはアップロードしているし,その後変更があれば [追記] [修正] などの見つけやすい目印をつけている.)

  • [追記] この科目を知った情報源や参加した動機などを尋ねるアンケートの集計結果を連絡ページに掲載した.

授業の内容への補足

  • 「ゲーム理論: 補助教材」の2.7節にコメント,2.9節に読書案内あり.コメントに以下のひとつめを追加し,読書案内の一部をふたつめのように書き換える:

    • 「神取6.6節では,「人」を危険回避/愛好的/中立的に区別しているため,効用関数のグラフも図6.14のように上に凸か下に凸か両方かの3種類だけ挙げている.しかし「収入のある範囲では下に凸で,べつの範囲では上に凸」といった,「ある範囲で危険愛好的かつべつの範囲で危険回避的」な効用関数を持つ個人はじゅうぶん考えうる.」

    • 「2.4節では「期待利得」とか「危険回避 (リスク回避)」といった概念を学んだ.より初歩的な導入に関心がある人は (霧が完全に晴れるような理解には至らないだろうけど) 伊藤 5章あたりを読んでみるといい.林『ミクロ経済学 増補版』9章はより数理的な解説を与えている.ミクロ経済学で効用の序数的性質を理解した人ならば,おそらく9.7節の「応用」以外は読めるだろう.」

  • 「確実性同値額」と本日言及し忘れた「リスクプレミアム」については補助教材2.4節にある.神取コメント6.4は確実性同値額で議論した方が分かりやすいと思う.そのコメントの「「ある人の好みを表す効用」と,「期待効用モデルで使われる効用」はちょっとちがう」という部分が気になってしょうがない人は,上記の林9章を読むしかないね.

  • 期待効用にかんする演習問題はいちおう作ったが,なんのためにその問題をやるのか伝わりにくいかもしれない.異なる確率を与えたくじを使って期待効用関数を作っていく「発見的構成法」をやっている.

  • [蛇足; 修正] 初回授業よりも前に科目登録を済ませることや授業二週目までに登録取り消しを済ませることが来年度からわが大学で要求されるかもしれない.1単位を基本とした細切れの科目をたくさん取るようになるかもしれない.実現するといろいろ悪い影響が予想されるが,「不確実性」という観点から言えば,学生は今までよりも多くのリスク (不確実性) に直面したまま科目選択の決定を行わなければならないことになる.教員の顔を見る前に科目登録をしなければならなくなるし,どんな試験問題が出るのかほとんど分からない段階で履修を続けるかどうかの最終決定をしなければならなくなる.その結果予想されるのは,たとえばどの程度の数学能力が要求されるか分からないような「リスキーな」科目を,学生は今まで以上に避けるであろうということだ.危険回避的な学生は,試験直前の勉強だけで確実に「良」を取れそうな科目を,同じ程度の勉強で平均的には「良」を取れそうな一方で「秀」や「不可」になる確率もそこそこあるような科目よりも好むであろうということだ.(ちなみにこの数学Bは試験直前の勉強だけでは通用しないようにデザインしているつもり.まあ,能力差があるから,それだけで通る人もいるだろうけど.一方,十分勉強をすればかなり確実に高得点が取れるように試験関連情報を提供しているため,そのような学生にとってはむしろこの科目の方が当たり外れのある論述テストを用いるような科目よりもリスクが小さいんじゃないか.)

課題および次回の予定

取り組むべき課題,読むべき文献,次回の予定については,シラバスの「授業計画」を参照.

  • 次回 Class 6 では中間試験1および神取7.1-7.2節をやる.どちらが先かは当日のお楽しみ.