2010/6/22 Class 10

投稿日: 2010/06/22 6:12:57

■やったこと

  • 渡辺5章184-187頁.1040-1113.

    • Sa, Ku, Ch が最初から参加.Se が遅刻して 1104 から参加.Ya よどうした?

    • 2名に質問したが,出版社の最適な選択をすぐには答えられなかった.ちょっと問題.

  • 渡辺5章188-199頁.1113-1203.

    • 戦略にたいして整合的な信念を求める方法,つまり条件付き確率の求め方については,もっと説明が必要な感じだった.「条件付き確率」を聞いたこともないと言うので,あらためて説明する.

    • アンケート.1203-1215.

■アナウンスメント・感想など

「この授業はおもしろいから,ぜひ多くの学生が取れるようにしたらいい」と授業後 Sa が発言.そういうことはぜひ授業評価に書いて欲しい.まあ,今年は優秀な学生が「自己選抜」して集まってくれた感じがある.「シラバスが怖そうで学生が敬遠している」という意見はときどき聞くが,講師としては淡々と精確に情報提供すればいいと思っている.制度上は履修すべき理由が少ないこの科目だが,自らを選ぶ者が来てくれればいい.ゲーム理論の現代的意義を考えれば,多くの学生に知って欲しいとは思うが,学生の科目選択の基準がそうなっていないという現実もある.

口頭試問によるアンケート結果を以下に掲載する.

    • 来年度以降,中間試験は最初の2つだけでいいと思うか? (その場合,中間試験 3 がカバーする範囲については,試験問題の例 babygames09quiz5.pdf と正解例だけ提供する.)

      • 「2回でいいと思う」はゼロ名,「3回やる方がいい」は4名.理由は (i) 2回とも合格ということではきびしくて参加者が減る,(ii) 人数が多いばあい,単に情報提供より実際に受験の機会があった方が勉強になる (?) というもの.

    • 来年度以降,中間試験を最初の2つだけにしたばあい,両方に合格を求める (ただし make-up あり) のは厳し過ぎると思うか?

      • 「厳し過ぎる」1名,「そうでもない」3名.

    • 今年度,中間試験 3 はやらなくてもいいか? (すでに全員が中間試験に2回合格したため,中間試験3は期末試験の受験資格を決める機能を失った.中間試験3で頑張るインセンティブが下がったと言えるが,「秀」や「優」を狙うひとなら高得点が気になるはずだから,完全にインセンティブがなくなったわけではない.中間試験 3 をやるメリットは期末試験の対策ができること.上述の babygames09quiz5.pdf と正解例だけでも対策にはなるが,試験でやってみてフィードバックを受けないと不安なひともいるだろう.「挽回のチャンスが与えられる」というメリットもあるが,挽回は期末試験でできるので,あまり説得力のある理由ではない.なお,中間試験 3 をやらない場合は,期末試験の点数を87点とするか,中間試験 1, 2 の配点を高めにするか,両者の混同を用いる予定.)

      • 「やった方がいい」2名,「やらなくていい」2名.いずれも強い希望ではない.でも,前者が皆無でなかったのはちょっと驚き.「中間3をやると失点の機会が増える」と考えるだろうと思っていたから.ただ,中間3でいちど失敗しておくことで勉強になり,(1問あたりの配点の大きい) 期末で大きく失点する可能性を下げることはできるだろうから,失点の機会が増えても期待失点自体は減少すると思われる.

      • やった方がいい理由として Se の言う「この科目が好きだから」というのはありがたいが,あんまり説得力のある理由ではないと思う.(べつの質問への回答にたいする理由だったかも.) 中間試験3がなくても,該当範囲を勉強するための材料は提供するわけだから.

      • 「試験すれば当然勉強する」と Sa は言い,他の学生もそういう感じだった.勉強させるインセンティブは失われていないということだろう.ただし去年の実績では,試験してもあまり学生は勉強しなかった.

      • 講師の負担を問う質問もあったので,「あんまり関係ない」と答えたが,詳細な正解例を作らなくて済む分,中間試験3がない方が 10 時間分くらいは負担を軽減できるかもしれない.

      • 結論はすぐには出さないが,勉強はしておいて欲しい.

■授業の内容にかんする補足

    • この章の例はインセンティブ契約,賃金格差,労働市場におけるシグナリングなど,労働経済学からのものが多い.経営や教育を学ぶ学生とか就職が気になる学生は労働経済学に興味を持てるかもしれない.ただしこの授業の方が,(大学院でなく) 学部レベルの労働経済学科目よりも深い分析を提供している可能性が高い.学部の労働経済学の授業ではゲーム理論の知識を前提としないことが普通だから.

    • 今回の部分にはコメントが多いので,「渡辺 (2004) への訂正・コメントなど」(watanabe04comm.pdf) を参照.

■課題

    • 前回までの「次回までの課題」を終わらせよう.

  • 補助教材 演習 4.3-4.7.

  • 武藤 135 頁 練習問題 1, 2.

  • 渡辺5章を読み終える.

■次回の予定

  • 渡辺5章200-212頁.60分?

  • 渡辺6章.30分?