「どのように」
著者は芸術家のように、文章構成の法則を用いて、パラグラフ、セグメント、セクション、ディヴィジョンを編成し書物をまとめます。文章構成の法則は著者のスタイルを反映し、書物の中にこちら側から強制することなく現れています。これは発見されるものであって自分の考えをテキストに押し付けてはいけません。文章構成の法則の理解は、著者が何を伝えたいのかを見極めるために役立ちます。
以下のことを観察:
1.比較 2.対照
類似点を見せるために事柄を比べる。 前後で見られる、異なること、反対のこ
似ていること。 とを判断。似ていないもの。
型:A1A2A3A4 型:A1B1C1D1
例:ロマ7:1-6 例:使4:36-5:1
3.反復 4.継続/発展
同じ言葉、フレーズ、考えを繰り返す。 これはある箇所において貫かれている
特定のテーマの広がり。著者は何度も
型:AAAA 言っていることに広がりを見せたりつけ
例:使徒の働きでのパウロの証言 加えたりする。反復に似るが発展がある。
型:AAAA
例:ルカ15章の「失われた者」の3例
5.クライマックス 6.決定的/転換点
小さなことからより大きなことへと発展し、 あることが方向性を変える転換点 高点ができる。単純に発展の延長で下がる前に となる。 頂点に達する。
型:AAAAAB
型:AAAAAA C
例:ヨブ、黙示録、伝道者の書 C
C
例:マルコ8:27-30、
サムエル記11章、12章の間
7.交互 8.交錯
継続している流れの中で、2つ以上の事柄、 2つ以上のテーマが中心点で出会うよう、考え、性質が交互にあらわされる。 対照的に配置されている。
型:ABABAB 型:ABCDCBA
例:ルカ1-3:A.ヨハネの誕生告知:B. 例:ヤコブ書
イエスの誕生告知:A.ヨハネの誕生:B.
イエスの誕生; Ⅰサムの幕開けとなる章。
9.最重要点/比重 10.質問
強調と否強調(述べられていることといない 質問を投げかけるが、通常その答えが
ことに着目。それぞれの異なった題材に著者 後に伴う。同じ質問や問答が繰り返され
が費やしている量の差をみる。) る場合もある。
型:abcDe 型:a?b A?B
例:福音書はイエスのこの世での最後の 例:マラキ;ローマ6-7;
一週間について多く述べている。 ハバクク
創世記
11.放射 12.教えと適用 複数の点が中心点または1つの点へ。 神学的考え、概念がまず述べられて、
またはその逆。全てのものが中心点 追って、それらの原則をどのように
またはテーマに結びつく。 行うかを指示する。
例:ピレモン10節;ピリピ2:1-11; 例:エペソ;コロサイ
Ⅰコリント13
13.問題から解決へ
著者は問題点をリストし、それらに解決を
与える。
型: ?・・・!
例:ガラテヤ;Ⅰコリント;ユダ