大阪大学 2012年 数学Ⅲ

 

とする。点PがC1上を動き、点QがC2上を動くとき、線分PQの長さの最小値をf(a)とするとき

極限値 

を求めよ。

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図は次のようになりますね。

まず PQが最小になる位置、言い換えるとその条件を考えます。そこから f(a) が計算できれば、あとは極限をとるだけです。

こちらに動かすことのできるものがあります。aの値を変えて全体の図の変化を楽しみましょう。

解答への道筋ですが、数学Ⅱの微分の問題にある、放物線と直線の距離を連想する人は、Pが直線に平行な楕円の接線の接点のときPQが最小と考えるでしょう。もちろんこの方針でできます。この方針で解くときの面白い点は、Pのx座標が定数であることがわかることです。上の図を実際に動かしてみるとたしかにPのx座標は常に同じです。計算はたいしたことありません。

ただ、答を得るのであれば、楕円を媒介変数表示することで計算は簡単に終わります。このあたり、微妙ですね。

楕円の媒介変数表示を知っていれば計算は簡単に終わるけれど、Pのx座標が定数である、という興味深い事実には気がつかないでしょう。楕円の接線の公式を用いて、Pの座標を求める方針で行くと、計算は遠回りですが面白い事実に気がつきます。それも、計算だけだと疑うかもしれませんが、Cinderellaで作図すると納得できるのです。

面白いですよ。計算してみましょう。

答は 

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