三角形の五心

三角形には「心」がつく五つの点があります。

1.重心

いわば重さの中心。均質な板でできた三角形で、この点で支えるとつり合います。

重心は3本の中線の交点。実際の作図では2本の中線を引いて交点を求めればよいです。

作図手順

(1) 線分を描くツールで三角形ABCを作る。

(2) 中点を取るツールで各辺の中点を取る。

(3) 線分を描くツールで中線をひく。

(4) 交点を求めるツールで2本の中線の交点を求める。

以上で重心が作図できます。さらに、多角形ツールで上図のように三角形ABD,GBDを指定、インスペクタで色を変えます。

また、面積を測るツールで、それぞれの面積を表示します。

これで、点Aをドラッグすると、2つの三角形の面積が表示され、それが2:1になっていることがわかります。すなわち、AG:GD = 2:1 です。

2.内心

内接円の中心。3つの内角の2等分線の交点です。実際の作図では2本の交点を求めればよいです。内心を求めたら、内接円を描くことができます。

作図手順

(1) 線分を描くツールで三角形ABCを作る。

(2) 角の2等分線をひくツールで3本の2等分線を引く。

(3) 交点を求めるツールで2本の2等分線の交点を求める。

(4) 垂線を引くツールで、Dを通り、BCに垂直な線を引く。

(5) 交点を求めるツールで垂線とBCの交点を求める。

(6) 円を描くツールで、Dを中心とし、半径がDEの円を描く。

3.外心

外接円の中心。3つの辺の垂直2等分線の交点です。実際の作図では2本の交点を求めればよいです。外心を求めたら、外接円を描くことができます。

作図手順

(1) 線分を描くツールで三角形ABCを作る。

(2) 中点を取るツールで3本の辺の中点を取る。

(3) 垂線を引くツールで、3本の垂直二等分線を引く。

(4) 交点を求めるツールで3本の垂直二等分線の交点を求める。

(5) 円を描くツールで、Gを中心とし、半径がGAの円を描く。

上の図ではインスペクタを用いて、垂直二等分線を破線にしています。

4.垂心

頂点から対辺に引いた3本の垂線の交点。実際の作図では2本の交点を求めればよいです。

作図手順

(1) 線分を描くツールで三角形ABCを作る。

(2) 垂線を引くツールで、3本の垂線を引く。

(3) 交点を求めるツールで垂線の交点を求める。

5.傍心

各辺の延長線を引きます。ある辺の外側に、3つの辺・延長と接する円(傍心円)の中心です。作図では、三角形の内心をI、傍心をPとしたとき、頂点B,Cと結んだ線が直交するという性質を用います。

作図手順

(1) 線分を描くツールではなく、直線を描くツールで三角形ABCを作る。それぞれ延長線が書かれた状態になる。

(2)  内心Dをとる。

(3) 垂線を引くツールで、DBの垂線、DCの垂線を引く

(4) 交点を求めるツールで垂線の交点Eを求める。

(5) 垂線を引くツールでEからBCに垂線を下す。

(6) 交点を求めるツールでBCとの交点をとる。

(7) EFを半径とした円を描く。

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