第6回 関数のグラフ

y=f(x) という形の関数のグラフを描きます。この形の関数のグラフを描くだけなら、シンデレラのツールボタンとして用意されている関数のプロット機能だけで描けます。

(1) 画面下のツールから「座標軸を描く」と「グリッドを描く」をクリックします。

(2) 「関数を定義する」ツールボタンを選びます。ガイドに「関数を入力するためには一度クリックする」と出ますので、画面の適当なところでクリックします。すると、「Enter a CindyScript line」というウィンドウが開きます。

ここに関数の式を書き、「plot」ボタンを押すとグラフが描かれます。これだけです。ただし、「y=」は書きません。高等学校で習う関数記号 f(x) の式だけを書きます。y=f(x)の右辺だけを書くと考えても結構です。

式を変更する場合は、表示されている式をクリックすれば、関数入力ウィンドウが開きますので、式を変更します。

式の入力にはちょっとしたルールがあります。

・式は半角文字で入力します。

・かけ算は必ず * で表します。 y=2x+1 は y=2*x+1 としないと表示されません。(「y=」は書きませんので 2*x+1 です)

・分数は、分子/分母です。 1/2*x+1 のようにします。

・分数関数(反比例のグラフ)で、分母を2xにしたい場合は、()でくくります。 1/(2*x) とします。

・累乗はキャレット ^ を使います。2次関数はxの2乗ですので x^2 とします。

・指数関数はやはりキャレットを使ってx乗にします。 2^x のようにします。

・三角関数、無理関数(平方根)、対数関数はCinderella.2にあらかじめ用意されています。このようなものを一般に組み込み関数といいます。

これらの関数は、変数を()の中に書きます。

sin(x) cos(x) tan(x) sqrt(x) log(x) となります。

対数関数の底はeです。底をe以外にしたい場合は、底の変換公式を使います。 log(x)/log(2) とすれば底が2の対数関数です。

・ネピア数eは、組み込み関数 exp(x)を使って取得します。 exp(x)は eのx乗という指数関数です。ですから、exp(1)がeです。

・円周率は pi です。これは予約語といって、あらかじめシンデレラが使うことになっている言葉です。y=sin(x)をx軸方向に4分のπだけ平行移動する場合は、 sin(x-pi/4) とします。

・絶対値は abs() で表します。abs(x-1) で y=|x-1| が書けます。

・これらの関数を組み合わせることもできます。

懸垂線(カテナリー)は (exp(1)^x+exp(1)^(-x))/2 とします。

y=|x-1|√x (ルートx) という、高校数学IIIで出てくる関数も簡単に描けます。

座標軸のスケール(目盛り幅)を広くしたい場合は、画面下のツールバーから、拡大ツールを選びます。ガイドには「ドラッグで長方形を選択して拡大する」と出ますが、画面上でダブルクリックすれば少しだけ拡大できます。ダブルクリックでなく、長方形状にドラッグするとそのサイズに応じて拡大します。

さて、これで関数のグラフは簡単に描けますが、細かいことはできませんね。グラフの色を変えたり、線の太さを変えたり、グラフ上の点を動かしたり、定義域を限定してグラフを描いたり・・・・ それに、目盛に数が打ってありません。ひとつひとつ書き込むのも面倒ですね。

これらのことはCindyScriptを使えばできます。それを早く知りたい人は、左のリンクから「CindyScript入門」へ。また、ユーザーズガイドか、シンデレラのヘルプのCindyScriptの項目を読みましょう。このレクチャでも、第8回以降にやりますが。