6.フラクタル

複素数の関数 f(z) を考えます。たとえば f(z)=αz+β です。α,z,βはすべて複素数です。

さて、ある複素数z0からはじめて、f(z)の値をz1として再びf(z)に代入して関数値を求めます。

これを繰り返していくとどうなるでしょうか。

z1=f(z0) , z2=f(z1) , z3=f(z2) , ・・・・

複素数平面上で、この点を順にとっていきます。

複素数の積は原点からの距離を拡大・縮小し、偏角の分だけ回転するのでした。また、和は平行移動です

したがって、次のようになります。

<作図方法>

3つの点A,B,Cをとります。

インスペクタを開いて、Aのラベルをz0、Bのラベルをα、Cのラベルをβにします。

また、点の色と大きさを適当に変えておきます。(上図では青)

スクリプトメニューからCindyScriptを開いて、Draw スロットに、図のようなスクリプトを書きます。

点A(画面上ではz0)をドラッグするとz1,z2 が同時に移動します。αとβの位置を変えると、z1,z2の位置も変わります。

さて、このように、ある関数を繰り返し使っていくのですが、ここで2つのことを考えます。

その1 点の列はどのような図形を描くだろうか。

その2 α,βの絶対値が1より大きいと拡大を繰り返すことになり、原点からどんどん遠ざかっていきます。

では、α,βの絶対値が1より小さいときはどうでしょう。それでも原点から遠ざかっていくでしょうか。

遠ざかっていかない(これを収束するといいます)点の集合はどうなるでしょうか。

その1で考えた図形を「再帰図形」、その2で考えた集合で、関数が zの2次関数であるものを自己平方フラクタルと呼びます。

では、それぞれみていきましょう。次のメニューでそれぞれのページに行きます。

1.再帰図形

2.自己平方フラクタル

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