石垣島クラブメッド体験記(全文)

Q坂本幸雄2018.4.25

<はじめに>

・Pクラス戸松兄が、毎年1月から避寒を兼ねて長期滞在し、持ち込んだパソコンで随時そこからも燦々ネットに珠玉の投稿を寄せているあの石垣島。

この4月、小生も彼にあやかって一週間のバカンスを楽しみました。

何よりも、滞在したのが、クラブ・メッドという、国際的な長期滞在型のバカンス施設であったこともあり、かなり特異で実り多い旅の体験となりました。

また「残された日々を楽しく」という、小生の八十路心情からも、この体験は新たな楽しみ方の探索にも繋がったように思います。

・何が新しい旅となったか。その体験記を綴りました。興味あればご一読ください。

<クラブ・メッドとは>

1.阪急交通社の『南国リゾート「クラブメッド石垣島」:ゆったり過ごすプレミアムバカンス 7日間 ご参加の皆様へ』には現地での過ご方について次にように書かれている。

①クラブメッドは「オールインクルーシブ」になっております。滞在中のお食事やバーでの各種アルコールやソフト・ドリンクなども全て旅行代金の中でお楽しみいただけます。(但し、アルコールやソフト・ドリンクの一部の銘柄は別料金のなっているものもあります。

:坂本注(サントリーの響や山崎は追加料金が必要になっていた)

②世界各地から集まったGO(ジェントル・オーガナイザー)は様々な場面でお客様の滞在をサポートする、クラブメッドならではのスタッフです。

③多彩なアクテイビテイー:この施設には、13種類以上のアクティビティーがあります。人気のウオータースポーツやヨガ、ゲームなど毎日遊んでも遊び切れないくらいの楽しさを追加料金なしでお楽しみいただけます。

坂本注:GOについて

・このGOは、各人それぞれがいくつかの仕事を担当しながら、ほぼ全員が毎晩21時からの3時間のショウの企画、出演なども担当している。

また頼めばデイナーなどにも同席してくれて、クラブメットのいろいろの情報や楽しみ方などをも教えてくれる。世界中にある数多くのクラブメットを運営する上で、このGO制度は大きな役割を果たしているようだ。

このGOは、具体的には、例えば、バ―カウンターのドリンクの種類や施設でのサービスの在り方をお互いに議論しながら決めていき、更にそれらのサービスを実行するスタッフでもある。更に、滞在中様々な局面でお客がGOと親しくなれるようなシステムが組み込まれている。

・このGOシステムが、世界中のクラブ・メッド運営の大きな特徴となっているようである。小生らも滞在中数名のGOと親しくなり、食事にも同席して貰い、ここでの彼ら、彼女らの体験や感想なども伺うことができた。

・滞在中親しくなったGOに尋ねたところによると、ここ石垣島のクラブメッドで働いているGOは全体で約60名、20ケ国 くらいの様々な国から集まっているそうである。日本人スタッフは全体の3分の1で、その他の国籍は、欧米、アジア各国、南アフリカなどである。日本人GOに聞いたところでは、ここで働くと、いろんな国々の人々と接する機会があり、特に英語研修の場となる他、スタッフ、お客さんなど様々な人と親しくなる機会も多いので、彼らにとっては、それらの体験がこれからの自分のキャリア・アップの貴重な体験となる、と語っていた。

2.石垣島のクラブメットで楽しめるスポート、その他は下記の通り。

テニス、スカッシュ、卓球、プール、マリンスポール、カヌー、カヤック、フイットネスクラブ、ビリヤード、SPA、麻雀、ネイルサロンなど。

3.クラブメットの源流・発展の歴史

・施設内で読んだ資料で学んだクラブメットの源流・発展の歴史は下記の通り。

・世界中で80ケ所あるクラブメットは、昔の地中海倶楽部が源流。当初はフランスの会社が運営していたが、現在は中国系の会社に代わったとのことである。

・1950年に誕生した、「オールインクルーシブ・バカンス」を提案しているクラブメッドとは、初期には地中海沿岸を中心に設立されたため、当初「地中海倶楽部という社名がつけられ、その後の展開を経て2017年現在では、世界に約70ケ所に同様な施設がある。

このクラブメッドは、気楽に滞在し、日常の疲れを癒す、フランス風のバカンス施設である。また、子供向けのキッズプログラムは長年の経験から開発された充実した内容であり、大人だけでなくお子様もバカンスを楽しんでいただく環境を備えている。(託児施設充実)

・「なにもかも忘れて心身ともに休みたい」と思い立ったときには是非クラブメッドにお越しください。「なにも考えず、ただ遊ぶ。人生にはバカンスが必要なはずです」がここの売り。(坂本注:クラブメッドのメッドとは、このクラブが地中海倶楽部を源流としている関係から、地中海の“Mediterranean”の略であろう)

・坂本注:Googleで「石垣島クラブメッド」などで検索すると、様々な情報が写真付きで得られる。

4.クラブメッドの発展

・1979年 マレーシアのチェラチンビーチに東南アジア初のクラブメッド誕生

・1984年 タイのプーケットにクラブメッド誕生。

・1986年 インドネシアのバリ島にクラブメッド・バリオープン。

・1987年 北海道のサホロにクラブメッドサホロオープン。

・1999年 石垣島にクラブメッド石垣島オープン。

・2007年 水上コテージ リニューアルオープン。

・2015年 モルデイブに2つ目のクラブメッド・フイノールヴィラオープン。

・2017年 北海道のトマムに クラブメッドトマムオープン。

********以下は管理人のミスで4/25アップ時に落とし、4/29に追加アップしました。坂本さん・読者の皆さんにお詫びします********

5.「オールインクルーシブ」システムについて

・この施設内での料金システムである「オールインクルーシブ」(施設内のサービスなど料金は、すべて最初旅行社などに支払った費用に含まれているという意味)についての具体的説明は下記の通りである。

・往復の航空運賃、空港~クラブメッド間の送迎、日本国内の空港施設の設備使用料、燃油サーチャージ、海外の現地空港税、宿泊費、滞在中のお食事や軽食、昼食・夕食時のワイン&ビール、バーでの各種アルコール、ソフト・ドリンク、種類豊富なスポーツクラブのアクテイビィテイ&レッスン、エンターテインメントショウやイベント、パーテイー、キッズプログラムなど。

6.施設で楽しめる体験についての説明は下記の通り。

・その特徴を資料では、次のように紹介している。

「スポーツを楽しみ、プールサイドで本を読んだり、バーでお酒を飲んだりと気ままに過ごすことで生まれる、スタッフや他のお客様との出会いや、交流が何よりものクラブメッドの特徴である。

また、キッズプログラムは長年の経験から開発された充実した内容であり、大人だけでなくお子様もバカンスを楽しんでいただく環境を備えている。(託児施設も充実)

「なにもかも忘れて心身ともに休みたい」と思い立ったときには是非クラブメッドにお越しください。なにも考えず、ただ遊ぶ。人生にはバカンスが必要なはずです」

7.家族ぐるみの集客に注力した営業方針。

・当クラブは、その世界的な営業方針として、子供連れのお客の集客に力を入れており、兎に角利用客には子供連れのお客が多いのに驚いた。小さい子供のあるご夫婦は、子供をここの託児所に預けて、夫婦だけのバカンスも大いに楽しんでいるようだった。

8.石垣島クラブメッドの利用客

・今回の石垣島空港への航空便は、伊丹空港-那覇空港経由であったが、台湾、香港からは直行便があるそうだ。そのためか、ここの利用客は、日本人よりも、むしろ台湾、香港、中国などからのお客が多く、しかも子供連れが多いのが、一つの特徴である。アラブメッドには託児所があり、若い夫婦は、昼間子供たちを託児所に預けて、夫婦だけのバカンス・タイムをも大いに楽しんでいるようである。

・お客には、一部日本人や欧米人もいるが、その大部分は、中国、台湾、香港、韓国など近隣アジア諸国からの観光客が多いようである。そのためか、毎晩のショウ・タイムでの司会者のスピーチは英語で行われている。その冒頭の司会者の話だけは、それぞれの国のG0が、日本語、中国語(台湾のお客は中国語“マンダリン”が通じるらしい)、広東語(香港のお客は中国語でも広東語でないと通じないらしい)に翻訳される。が、小生には、英語での漫才の掛け合いのような話の内容はほとんど理解できなかった。

・このクラブには、100人以上ものお客が収容できるレストランが3つもあり、そこでの料理はバイキング・スタイルでの多彩な料理で、自分の好みで好きなだけ選んで食べられるのであるが、そのレストランの雰囲気は、いつも日本語以外の様々な言葉が飛び交っての賑やかな喧噪である。そんな風景に朝晩接していると、ここは、確かに領土的には日本であることには違いないが、その利用客たるや、少数の日本人や欧米人の他は大部分がアジア系の人々であることから、実態的には恐らく日本中で最も国際化された日常の賑わいと喧騒が繰り返されている場所ではなかろうか、と感じた。

・吾ら夫婦が今回の経験を通じて思ったことは、「高い航空運賃を費やしてわざわざハワイなどに旅するよりも、この石垣島の楽園に来る方がいいね」ということであった。ひと昔前,ニューカレドニアの島々が「天国にもっとも近い島々」として紹介されていたことをふと思い出したが、今回石垣島のこのクラブメッドに一週間滞在して、ここ石垣島こそは、将にそんな天国の如き“楽園の島”ではなかろうかと、思った次第である。

・因みに、今回の旅行に際し、阪急交通社に支払った旅行費は二人で32万円程度であった。クラブで調べてところ、吾らが宿泊した部屋は1Fで海辺に面した部屋(4人宿泊可能)であり、クラブのデスクで調べたところ、この部屋は、3番目ランクの部屋であり、大人2人では一泊66、000円、と確認できた。阪急交通社への最初の支払い費用には航空運賃なども含まれていることを考えると、今回のパック旅行が如何に安上がりであったか、と驚いた次第である。

9.数々の体験

①石垣島2日目の体験

・サンゴのレクチャーと海人の町、白保散策(世界一の青サンゴの海それを守りながら暮らす人々)

・白保村(クラブ・メッツからは車で40分の距離)とは、石垣島の東海岸に位置する村落。約700世帯、人口1600人足らずの集落。この村は石垣島一の農業面積で古くから農業と畜産業が盛んな村。かっては多くの住民が農業の合間に海に出て自家用の漁をするなど、サンゴ礁の海とも深く結びついた生活を送っていた。サンゴでできた石垣と福木という木の防風林、昔ながらの赤瓦の家屋が多く残っている。現在は下記のように「白保村憲章7ケ条」を定めて、サンゴ礁保護に努めている。

・白保の文化を守り、未来につなげる。

・世界一のサンゴ礁を守り、自然に根ざした暮らしを営む。

・石垣、赤瓦、福木を愛し、きれいな町並みを作る。

・恵まれた自然を生かし、村を支える地場産業を育成する。

・地域の教育力を高め、次世代を担うたくましい子供たち育む。

・スポーツや健康づくりに励み心と体の健やかな長寿の村を作る心で団結し、平和で、安全な世界に誇る白保村をつくる。

②石垣島3日目の体験

・自然探索ツアー :植物学の専門家のガイドによる石垣島クラブメッド周辺の多彩な植物の観察ガイド。

・扇子のように拡がって高く立っている芭蕉:オオギバショウ。

・地球を抱きしめるように根を張っているアコウの木根。

・簪のように美しいゲットウの花。

・蘇鉄の雄株は上に伸びているのに対して雌株は丸く上に伸びている。

・ランタナの花は蕾から開花・結実まで七変化する。などなど、自然における植物、花々と昆虫などの共存共栄の不思議さを学んだ。

③石垣島4日目の体験

・午前中石垣島の鍾乳洞見物。

・10:00予約タクシーで往復。全行程4kmぐらいの鍾乳洞であるが、その中で観た鍾乳石の実に見事な自然の造形美には驚いた。見に来てよかった。

④石垣島5日目の体験

・大雨の中、クラブメッドをタクシーで12:00に出発。12:40石垣島港に到着。西表島(いりおもてじま)への定期便の船が13:00出航。西表島には13:45到着。幸い石垣港に到着する頃には雨も止んでラッキーな好天気での観光。石垣港には中国の洋上侵犯への備えか、自衛艦2隻が停泊していた。石垣港を出るとわれわれの船と入れ替わりに超大型の観光船が入港した。大勢の観光客を乗せての香港・台湾辺りからの船であろうか。

・西表島へは2回目の訪問である。前回は骨折後車椅子での訪問であった。

・観光バスで由布島へ行く。14:05。大浜に到着。ここの港近くのT字路に島で唯一の信号機がある。が、これは実用性よりも、むしろ子供達の教育のために設置されているのだそうである。人口2300人、気温年間平均23、9度 絶滅危惧種の西表猫(イリオモテヤマ猫)が有名。また具志堅用高のあだ名ともなった「カンムリワシ」も生息している。珍しいことだそうであるが、クシーで移動中に2羽ほど見かけた。カラスほどの白い鳥である。乗車したタクシーの運転手さんが、石垣島出身のボクサー:具志堅用高が、連戦連勝を重ねていた最盛期の頃には、この石垣島ではTV放送が無かったために、島の皆さんは、彼が如何に強いボクサーであったかを当時TⅤで見ることが出来ずに残念だった、という話をしてくれたのが印象的だった。

・西表島の仲間川を小さな船で遡り、見事なマングロブの森を船上からじっくり観察。マングローブは、数年前に訪問した奄美大島でも観察したが、ここのマングローブの森はその規模が更にすごかった。その後、由布島への海中(浅瀬)往復を水牛が観光客を乗せた車を引いて渡る、という名物の観光イベントを体験。水牛が如何に水に強いか、如何に水に親しんで生きているかを実感できた。

・帰りは、西表島港を17:00出港。ホテルに着いたのは18:30。

石垣島6日目の体験省略

石垣島7日目の体験:大阪への帰路

・8:30クラブメット出発。石垣島空港ー那覇空港ー伊丹空港経由で帰阪。伊丹空港着14:20着。大変収穫の多い旅行に満足。

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坂本幸雄:qskmt33@spice.ocn.ne.jp

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