石垣島クラブ・メッド体験記を読んで

P戸松孝夫2018.4.28

「残された日々を楽しく」という、坂本君の八十路心情に共感する方は是非、別掲「石垣島クラブ・メッド体験記」をお読みになることをお勧めしたい。彼は今回で2度目の石垣島訪問だと理解するが、4年前の前回は往路梅田で空港行きバス乗り場で足を骨折しながらも、車椅子で石垣島観光旅行全行程をこなしてきたと聞き、当時僕はその見上げた根性に感心した。今回はその失態を取り返し更には、「新たな楽しみ方の探索」にも繋がるような、クラブ・メッドという、国際的な長期滞在型バカンス施設で、特異で実り多い旅の体験をされてきたことには改めて驚いた次第である。

遊ぶことが大好きなフランス人が開発した地中海倶楽部、クラブ・メッド型バカンスは日本では新しい長期滞在型の観光で、現在のところ施設は北海道と石垣島にしかないらしい。しかし海外ではこの種の遊び場は気候が良い所には必ず存在し、平均的な所得の欧米人が長期の休暇を楽しんでいるのをこれまで僕は各地で羨望の想いで観てきた。「働くことが美徳」とする日本人社会には馴染まないようで、地中海倶楽部のKnow-howが中国系企業に取られたのは残念である。

「クラブ・メッドは大人だけでなく、お子様にもバカンスを楽しんでいただく環境を備えており、子供連れが多いのが、一つの特徴である」ことは我等老人には聊か気になる宣伝だが、僕が観てきたところでは、放し飼いの子供たちの喧噪が「他のお客様との出会いや交流」の邪魔になるような雰囲気は全くない。日頃接触が少ない孫たちへのサービスとして、爺様の招待で、子供・孫たちにのんびりした雰囲気を味あわせてやるのも良い点数稼ぎになるだろう。

「なにも考えず、ただ遊ぶ。人生にはバカンスが必要なはずです」が売りもののクラブ・メッドは、日本では「天国にもっとも近い島」に在り、All-inclusive(旅費、食費・遊興費等一切込み)で、坂本夫妻の場合は一週間夫婦二人が僅か32万円( + Optional Tour Fee)で楽しんで来られたようだ。「高い航空運賃を費やしてハワイなどに旅行するよりも、この石垣島の楽園に来る方がいいね」とは今回の坂本夫人の感想とかで、ハワイ/石垣両方を体験している僕も全く同感である。

クラブ・メッドの施設は石垣島の北西部に突き出した小さな半島の最先端部に在る広大な面積のキャンパスの中にあり、外部世界からは隔離された治外法権的な優位性を保持している。島民(5万人)の生活圏とは完全に離れており、また毎年訪れる数十万人の一般観光客も足を踏み入れない地区にあるため、本文にあるような快適な滞在経験が出来るわけだ。僕は今年で4回目の石垣島滞在だが、クラブ・メッドに泊まったことは一度もない。理由は個人で短期予約をすると一泊一部屋66,000円取られるから年金生活者には無理だからである。

今回の紀行文を読んで、興味を抱いた方は、体力的に自力で旅が出来る間に、是非一度チャレンジすることをお勧めしたい。老人には真夏は不適当だが、冬・春・秋いつでも楽しめる。阪急のパック・ツアが一番楽だし経済的にも割安だが、長期間自由を楽しみたい向きは自分で飛行機とクラブ・メッドをネット予約すればよかろう。飛行機は東京・大阪・名古屋からそれぞれ直行便あり、更に関西空港と成田空港からは格安航空(Peach航空)も飛んでいるから、早めに予約すれば片道1万円で乗れる。僕のように3ヶ月間「なにも考えず、ただ遊ぶ」場合は豪華なクラブ・メッド滞在は非現実的だから、短期賃貸マンションに住んで時々公共バスでクラブ・メッドへ行き、3,500円の昼食を食べ、ついでにキャンパス内をうろうろして豪華な雰囲気に浸ることもできる。

以上

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