鹿島槍高原で高い山を眺める
堀江秀昭
山に興味を抱く端緒となったのは1981年8月の鹿島槍高原である。
親しかった同業会社が、信濃大町に山登りの基地となる社員寮を開設したが、殆ど利用者がいない、管理人が暇を持て余しているから、良かったら使って欲しいと言って、日向山山荘への紹介状をくれたので、家内と三男の3人で出掛けた。
信濃大町から日向山高原までバス30分。
山荘の料理は評判通り豪華版で、家内や息子は何時も食べ残していた。
出掛けた立山黒部アルペンルートで黒場ダム、ケーブルカー、ロープウエイに驚嘆。
トロリーバスの地中駅の雷電駅(2013年廃駅)で下車しで外にに出て、初めての雪渓横断を経験する。
仁科三湖(青木湖、木崎湖、中綱湖)の青木湖を自転車で一周。
中綱湖から鹿島槍高原へ1時間ほどで登る。登り着いたら視界がぱっと開け、眼前に爺ヶ岳、右に鹿島槍ヶ岳が聳える。
息子が「お父さん!あんな高い所を人が歩いているよ!」と声を上げる。
見上げるると数人が歩いていて驚嘆した。
この展望を見た印象が強烈で、その後山へ傾倒する発火点となった。
帰京後、近隣の低山に家族連れで登り出す。
10月4回。11月3回、12月2回と奥武蔵中心だった。
懐かしい思い出である。