深田の頃にはまったく道の無かった日高の山々、その最高峰幌尻岳に深田は北大山岳部と新冠ダム工事事務所の助けを借り、新冠川を遡って七ツ沼カールを経て登っている。
深田がトラックに乗り半日で到達したというのは新冠ダム(今はこのダム湖の奥まで車で行ける)ではなくたぶんその先の奥新冠ダムだろう。今はそこから南尾根に登山道が付いているが、深田たちはそこから更に新冠川を遡り、幌尻岳の東側を迂回して北東にある七ツ沼カールに至った。このルートに私も一度チャレンジしたかったが、かなり厳しそうだ。
深田の記載は七ツ沼カールのカールヴァント(圏谷壁)やカールボーデン(圏谷底)の描写に費やされ、それらに強い印象をもったことは明らかだが、沢や連峰の記述はなし。花については「身の回りにはあたり一面黄色く見えるほどウサギギクが咲き群れていた」とあるが、その他にも数多くの花が咲いていたに違いない。
この山に私は違うルートから3度登った。どれもが楽な登山ではなかった。日高の山々は強烈な印象を与えてくれる。
ヌカビラ付近から見る幌尻岳:林を抜けて次第に景色が広がり、ふと右(南)を見ると幌尻岳が見えていた。7月の北海道では景色はもともと期待していなかったのに、尾根上に上がっていきなり幌尻を見ることができ、涙が出そうなほど感激した。幌尻は、巨大な北カールの背後に三つのピーク(北肩、北峰、本峰)を並べた横長の雄大な姿。北肩の急斜面には白い残雪が見えている。
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深田の頃にはまったく道の無かった日高の山々、その最高峰幌尻岳に深田は北大山岳部と新冠ダム工事事務所の助けを借り、新冠川を遡って七ツ沼カールを経て登っている。深田がトラックに乗り半日で到達したというのは新冠ダム(今はこのダム湖の奥まで車で行ける)ではなくたぶんその先の奥新冠ダムだろう。今はそこから南尾根に登山道が付いているが、深田たちはそこから更に新冠川を遡り、幌尻岳の東側を迂回して北東にある七ツ沼カールに至った。このルートに私も一度チャレンジしたかったが、かなり厳しそうだ。
深田の記載は七ツ沼カールのカールヴァント(圏谷壁)やカールボーデン(圏谷底)の描写に費やされ、それらに強い印象をもったことは明らかだが、沢や連峰の記述はなし。花については「身の回りにはあたり一面黄色く見えるほどウサギギクが咲き群れていた」とあるが、その他にも数多くの花が咲いていたに違いない。
この山に私は違うルートから3度登った。どれもが楽な登山ではなかった。日高の山々は強烈な印象を与えてくれる。
ヌカビラ付近:林を抜けて次第に景色が広がり、ふと右(南)を見ると幌尻岳が見えていた。7月の北海道では景色はもともと期待していなかったのに、尾根上に上がっていきなり幌尻を見ることができ、涙が出そうなほど感激した。幌尻は、巨大な北カールの背後に三つのピーク(北肩、北峰、本峰)を並べた横長の雄大な姿。北肩の急斜面には白い残雪が見えている。
タカネシオガマとカラスアゲハ:北戸蔦別岳から下る道は尾根上からやや東側に下っていき、真下に広がるカールの草原斜面の道となる。下っていくとき見たのは赤いタカネシオガマで、これにはカラスアゲハが止まって蜜を吸っていた。
エサオマントッタベツから見る幌尻岳:エサオマンP2から北カールを見下ろすと、その向こうに幌尻岳や神威岳と主稜尾根がならぶ。これまた壮観な眺め。