この山について深田が最初に述べるのはその姿:「岩乗な岩の砦のさまで立っている・・・それはギザギザした頂稜の一線を引いているが、左右はブッ切れている・・・・この威圧的な山容・・・」。私は秩父に行く度に、この両神山の姿を探した。さすがに全く台形で頂上の左右がまっすぐ切れ落ちている訳ではないが、ギザギザでほとんど平らな頂稜をもつ雄大にして威圧的な両神を私は帳付山への途上から間近に見た。
二つ目は名称について、小暮理太郎の考証を交えながら2ページに渡って書いている。その結論は二つあり、両神は「ヤオガミ・・・八つの頭をもった竜王」が始源であり、両神神社の狛犬はオオカミの姿をしていて、両神神社の眷属(けんぞく:仏、菩薩につき従うもの)であるということ。このオオカミの狛犬は私も見た。
最後は登山。「東京を朝発って、翌日の正午にはその頂上に立ち、多年の宿願を果たすことができた」というのは現在の道路事情とマイカーに百名山人気があれば当然のことだが、当時は相当に大変だったことが偲ばれる。秩父の奥の納宮のあるR299は、登山口に続く県道279ひとつの北にあるから、そこから深田は山越えで尾根を越え(これが楢尾沢峠なのだろう)、現在の登山口がある日向大谷に入り、社務所に泊めてもらっている。
頂上の岩の平地の祠と三角点は私も見たが、深田はそこから細尾根を北に辿り八丁峠に下っている。その八丁峠までの道と西岳は私のプランに長らく記載されているが、未だに果たしていない。
不思議なのは、深田も通ったはずの清滝小屋(清滝小屋のランプが冒頭写真の最初のページに掲載されている)について本文中に記載がないこと。(因みに、私は清滝小屋の外に古いランプを見たが、文庫本の写真のランプとは違うようだ)
RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR
この山について深田が最初に述べるのはその姿:「岩乗な岩の砦のさまで立っている・・・それはギザギザした頂稜の一線を引いているが、左右はブッ切れている・・・・この威圧的な山容・・・」。私は秩父に行く度に、この両神山の姿を探した。さすがに全く台形で頂上の左右がまっすぐ切れ落ちている訳ではないが、ギザギザでほとんど平らな頂稜をもつ雄大にして威圧的な両神を私は帳付山への途上から間近に見た。
二つ目は名称について、小暮理太郎の考証を交えながら2ページに渡って書いている。その結論は二つあり、両神は「ヤオガミ・・・八つの頭をもった竜王」が始源であり、両神神社の狛犬はオオカミの姿をしていて、両神神社の眷属(けんぞく:仏、菩薩につき従うもの)であるということ。このオオカミの狛犬は私も見た。
最後は登山。「東京を朝発って、翌日の正午にはその頂上に立ち、多年の宿願を果たすことができた」というのは現在の道路事情とマイカーに百名山人気があれば当然のことだが、当時は相当に大変だったことが偲ばれる。秩父の奥の納宮のあるR299は、登山口に続く県道279ひとつの北にあるから、そこから深田は山越えで尾根を越え(これが楢尾沢峠なのだろう)、現在の登山口がある日向大谷に入り、社務所に泊めてもらっている。
頂上の岩の平地の祠と三角点は私も見たが、深田はそこから細尾根を北に辿り八丁峠に下っている。その八丁峠までの道と西岳は私のプランに長らく記載されているが、未だに果たしていない。
不思議なのは、深田も通ったはずの清滝小屋(清滝小屋のランプが冒頭写真の最初のページに掲載されている)について本文中に記載がないこと。(因みに、私は清滝小屋の外に古いランプを見たが、文庫本の写真のランプとは違うようだ)
p278 岩乗(ガンジョウ):人や物・馬などのすこぶる強健なこと。
p281 眷属けんぞく:仏教用語。 親しく従う者,妻子や従僕をいう。 あるいは仏,菩薩につき従う者,すなわち脇侍,随順する諸尊などをいう。 一般には,一族,親族,さらに郎党をいう。