深田の文章を改めて読んでみて懐かしく思いだしたのは、まずアプローチで、戦前は上富良野から馬橇で4時間かかったのが、美瑛、白銀温泉、更に噴火口下までバスで行けるようになり、「そこから頂上まで2時間とかからない」というのはちょっと短すぎると思うが、便利になったこと。これはいまや全ての百名山に言えることだろう。
二つ目は名称で、明治の頃は「十勝連峰のことを・・・オプタテシケと呼んだ・・・・・最高点というのは今の十勝岳」ということと「松浦武四郎が初めてこの地に来て川の水を飲もうとすると、アイヌ人が『ピイエ、ピイエ』と呼んで留めた。ピイエとは油ぎったという意で・・・・硫黄が混じっていた・・・・美瑛という名はそのピイエからきた」ということ。
もう一つは噴火口の話で、深田の頃に盛んに噴煙を上げていた「新噴火口」は今の大正火口らしい。「近年活動を始めた新々噴火口」というのが昭和火口と思われるが、現在噴煙を上げているのは前十勝の南側であり、私が2008年に初めて登った時は噴煙は出ていなかったと思うが、2020年に登った時はかなりの噴煙が出ていて、2008年頃はスキー・ルートに指定されていたそのルートが立入り禁止になっていたと知ったのは下山してからだった。
この章の末尾に深田が書いている十勝連峰の諸峰:上ホロカメットク、富良野岳、鋸岳(というのは美瑛岳と十勝岳の間の尾根のことだろう)、美瑛岳、それに北端のオプタテシケに私は全て登った。美瑛からの十勝連峰も何度も見た。すばらしい思い出がたくさんある。
縦走:稜線の向こうに十勝岳のトライアングルが見えてきた。2年前には真っ白なトライアングルだったその頂上は、今回は全く同じ形の岩峰のトライアングル。ザレ斜面の上で十勝岳が見えてからは足が元気になり、十勝岳のトライアングルを見ながら(何度も立ち止まって撮影しながら)40分ほどで頂上に到達。
ハクサンイチゲ:最初に圧倒されたのはハクサンイチゲの大群落。強い風で白い顔と目がたくさん揺れている。こんなにたくさん咲いているのを見るのは勿論初めて。田中澄江がこの花を富良野岳の花に選んだのも当然という気がした。
縦走の帰りに見た花、分岐点を過ぎるとクワガタが三輪
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深田の文章を改めて読んでみて懐かしく思いだしたのは、まずアプローチで、戦前は上富良野から馬橇で4時間かかったのが、美瑛、白銀温泉、更に噴火口下までバスで行けるようになり、「そこから頂上まで2時間とかからない」というのはちょっと短すぎると思うが(私は白銀温泉からスキーで約5㎞を7時間近くかかった)、便利になったこと。これはいまや全ての百名山に言えることだろう。
二つ目は名称で、明治の頃は「十勝連峰のことを・・・オプタテシケと呼んだ・・・・・最高点というのは今の十勝岳」ということと「松浦武四郎が初めてこの地に来て川の水を飲もうとすると、アイヌ人が『ピイエ、ピイエ』と呼んで留めた。ピイエとは油ぎったという意で・・・・硫黄が混じっていた・・・・美瑛という名はそのピイエからきた」ということ。
もう一つは噴火口の話で、深田の頃に盛んに噴煙を上げていた「新噴火口」は今の大正火口らしい。「近年活動を始めた新々噴火口」というのが昭和火口と思われるが、現在噴煙を上げているのは前十勝の南側であり、私が2008年に初めて登った時は噴煙は出ていなかったと思うが、2020年に登った時はかなりの噴煙が出ていて、2008年頃はスキー・ルートに指定されていたそのルートが立入り禁止になっていたと知ったのは下山してからだった(白銀荘の温泉に入りに行ったときに知った)。
この章の末尾に深田が書いている十勝連峰の諸峰:上ホロカメットク、富良野岳、鋸岳(というのは美瑛岳と十勝岳の間の尾根のことだろう)、美瑛岳、それに北端のオプタテシケに私は全て登った。美瑛からの十勝連峰も何度も見た。すばらしい思い出がたくさんある。
縦走:稜線の向こうに十勝岳のトライアングルが見えてきた。2年前には真っ白なトライアングルだったその頂上は、今回は全く同じ形の岩峰のトライアングル。ザレ斜面の上で十勝岳が見えてからは足が元気になり、十勝岳のトライアングルを見ながら(何度も立ち止まって撮影しながら)40分ほどで頂上に到達。
ハクサンイチゲ:最初に圧倒されたのはハクサンイチゲの大群落。強い風で白い顔と目がたくさん揺れている。こんなにたくさん咲いているのを見るのは勿論初めて。田中澄江がこの花を富良野岳の花に選んだのも当然という気がした。
白い十勝岳:グラウンド火口の手前あたりで振り返って見た十勝岳は白い雲をなびかせ、滑らかな白いピラミッドはとても神々しく見えた。
美瑛からの十勝連峰:美瑛のあたりから南に、ずらりと並んだ十勝連峰を見ることができる。左端に襟を立てたオプタテシケ、中央左に二つ並んだ真白な三角形は美瑛富士と美瑛岳、右端には富良野岳の端正な姿、噴煙を上げる前十勝岳、そして中央右の少し奥まったところに十勝岳の小さいがよく目立つ白いピラミッド。