【海外サイエンス実況中継・特別号】大学院留学:航空宇宙工学を学ぶ者にとってあこがれの国、アメリカ

Post date: Jan 09, 2012 5:25:31 PM

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_/ 『海外の大学院留学生たちが送る!サイエンス・実況中継』

_/ August 2007 Vol 17 No 2

_/ カガクシャ・ネットワーク → http://kagakusha.net/

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なぜアメリカの大学院を選んだか、の特別号をお送りします。先週に引き続

き、「航空宇宙学」を紹介した袴田さんが、執筆してくれました。

航空宇宙学を専攻していなくても、アメリカで「宇宙工学の研究・開発を

する」ことを憧れるのは、自然なことだと想像できますね。それを見事実現

した袴田さんの留学のきっかけとは何だったのでしょうか?

(杉井)

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なぜ日本でなくアメリカの大学院を選んだのか?

袴田 武史

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「キミは大学院をアメリカでやることになるよ」

高校を卒業する頃の自分にこう言ったら、まったくのジョークだと受け取る

だろう。なにしろ、中学の英語の成績は5段階表示で2。クラスで最低点を

争っていた(笑)。高校では多少ましにはなったけれど、英語に対する苦手

意識は変わらず・・・。そんな当時の自分が「留学」なんて本気で思うハズ

もない。

でも、実際、アメリカの大学院に留学したわけだ。何がそれほど私を留学に

導いたのだろうか?

実は私は大学の再受験をした。そのときはもちろん日本の大学に。再受験前

の大学は航空宇宙工学ではなかった。しかし、航空宇宙工学を勉強したいと

いう思いを抑えきれなくなり、航空宇宙工学を学べる大学を再受験した。

まず、第一のキッカケはその再受験前に通っていた大学での友人の言葉。

その大学は語学が強く、留学生や帰国子女が多いことで有名だった。

「お前、再受験で英語勉強してんなら、TOEFLでも受けてみたら?俺は留学

しようと思って受けようと思ってんだけどさ。」

そんな何気ない彼の言葉が自分を英語に対して本気にさせた。別に留学を

考えてはいなかったのだが、TOEFLを受験するために英語を勉強し続け、

さらに語学留学などを通して、極度の英語コンプレックスを若干克服する

ことができた(ような気がする)。

2つ目のキッカケは研究内容。これが無くてはそもそも留学したいとは考え

なかった。

私の専攻は航空宇宙工学。つまり、ロケット、衛星、飛行機などについて

学ぶ分野。スペースシャトルに代表されるように、一般の方でもすぐにアメ

リカが最先端だとお分かりになるだろう。それほど、アメリカの航空宇宙

工学は進んでいるイメージがある。無論、私もこのイメージを持っていた。

だから、アメリカで勉強することには、ある程度の憧れがあったことは確か。

航空宇宙というのは私を支える大きな柱である。上にも書いたが、航空宇宙

工学を学ぶために再受験までした。大学に入学し、航空宇宙工学を学び始め、

最初はワクワクしていてとても興奮していた。しかし、学年が進むにつれ、

日本でできる航空宇宙工学に疑問が生じてきた。

大学で学年が進むにあたって、研究室を選ばなくてはいけなくなる。この

とき、自分にはとても興味の沸く研究室がなかった。このころ研究内容に

対する自分の思いとしては、個々の領域(空力、構造など)に制限されず、

もっと大きな枠組みでやりたい、しかもできれば、エコノミックの要素も

入れたことをやりたいと漠然と考えていた。

そのころ、ある1つの講義を取っていた。「航空宇宙システム設計」という

もの。授業自体は講師がOHPに資料を写しながら話しているだけで、眠たく

辛かったが(失礼!)、取り扱っている内容が面白かった。で、気づいた。

「システム」がキーワードだと。

改めて、自分の大学、さらには日本国内の大学の研究室を調べてみたが、

しっくり来るものがない。それで、有名どころのMITのホームページを見て

みるとあるではないか!!さらにいろいろな大学を調べていくと、アメリカ

の大学院には自分のやりたいと思っていることをやっている研究室がいくつ

かあることがわかった。その中でも、Georgia TechのASDLという研究室が

特に、自分の興味に近そうだった。

その後、留学には莫大なお金がかかるという事実に気付いた。しかし、

ちょっと調べてみると、大学院生はRA(Research Assistant)として働く

ことにより、アメリカのバカ高い授業料が免除になるばかりか、日常生活の

できるほどの給料まで出るというではないか!これが3つ目のキッカケ。

最後の一押し。

英語に対するコンプレックスが薄れていたところに、研究内容の面白そうな

Labの発見、そして金銭面の解決策もそろい、留学という選択肢に踏み切った

のでした。

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自己紹介

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編集後記

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ご存知の方も多いかと思いますが、カガクシャネットワークは、 2000年

に 理系で留学をしている人たちが集まって発足されたメーリングリスト

http://groups.yahoo.co.jp/group/Kagakusha)が大元となっています。

これに、留学を目指す人たち、すでに卒業した人たちが加わりました。ホーム

ページ化計画は、実は発足当時からあったのですが、当事者たちの時間など

の制約があってなかなか実現しませんでした。ようやく、今年になって、

コミュニティウェブページ(SNSとはちょっと違います)として、ベータ版

をスタートさせました。

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アナウンスしてないのに、多くの方に登録していただいて、驚いています。

まだこれから、ホームページにオンラインフォーラムなどを設置して行く予定

です。 暖かく見守ってくださいね。ユーザー登録は無料です。 まだまだ

ブラッシュアップする点が多いかと思いますが、使ってみて要望や改善点

などがありましたら、ぜひ知らせてください。できる限りのことはしたいと

思います...。

(杉井)

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2004年名古屋大学工学部(航空宇宙工学)卒、2006年ジョージア工科大学

修了(航空宇宙工学)。同年より日本にて戦略系コンサルティング会社勤務。

2010年より民間月面探査の国際レースGoogle Lunare X PRIZEに日本から

唯一参戦するWhite Label Space(http://wlsj.jp/)の代表。