鍵
カチ。
重い玄関の鍵を閉める。
週二回ある訪問リハビリのトレーニングが終わり、
トレーナーを送り終えて
私は短い廊下まで歩き玄関口へ一段降りて
閉まった扉の鍵を回す。
閉め終えて廊下に上がるその動作に緊張する。
それまでの一時間のトレーニング以上に汗が出る瞬間だ。
これができないと自分の時間にならない。
なんとかそれを終えベッドに戻り一休みして
一時間もすると
仕事に出かけた妻が用意しておいてくれたお昼にありつける。
これが私のリハビリのアクセント。
暮らしを続ける証となっている。
支えてくれる妻に感謝する時間だ。
私は幸福なひと時を過ごす。
2020/9/25